「イジメられるくらいなら...」 | グローバルに波乱万丈




“今の日本は、「イジメられるくらいなら、イジメなさい。」 なんて言う親がいるんだそうですよ。”


いつかコメントで教えてもらい、あまりにも驚き、

かなり前のことなんですが、未だに頭を離れず、時々考えるんです。


子供を “いい人” に育てることが親の仕事というのが、親共通の考えだと思ってました。


子供の前では人のウワサ話、批判はしないように気をつけるとか、人に思いやりを示すとか、

良い手本となるように努力して、子育てをしてきましたから、

まさか、そんなことを言う親がいるとは... それも、気配りを美とする母国である日本の人が...

かなりショックだったんです。



アメリカ社会は、ますます “いい人” であることが賞賛される傾向があるので、

余計に違和感を感じるのかも知れません。


芸能界にしても企業にしても、正しくない、良くないことをすれば、

すぐにソーシャルネットワークでウワサが流れ、人気が下がり、落ちていく可能性大ですし、

当然、逆のケースもあります。

カッコイイとか美人とかいうことより、才能があるということより、

“いい人” という素質が重要視される時代のようです。



一般人でも良いことをすれば、ネットで取り上げられ、すぐに広まります。


中学のバスケットボールの決勝戦で、何度もミスするダウン症の子にスコアさせようと、

相手のチームの子達まで、その子にボールをパスし続けている動画や、

高校の陸上で、途中でケガをして転倒した選手を見て、

ライバルの女の子、自分のタイムなど気にせず、ケガをした子を抱えて一緒にゴールした話など、

あちらこちらで取り上げ、ネットでも回ります。


そういうことが褒め称えられるので、無意識に子供達や若い人達の価値観を変えるでしょうし、

伝染性があることですから、いい影響は間違いなしですよね。




それに、“いい人” は周りからよくしてもらい、得をすることが多いような気がするんです。


自慢話みたいになりますが、 (ごめんなさい。)

うちの息子達は、周りから結構 “いい人” されてるようなんです。


長男がたった23歳で修士学院の講師になれるよう、教授達が学校を説得してくださったのも、

アドバイスや世話をして、次男を引っ張ってくれる博士号生達がいるのも、

息子達に “いい人” 性があるからだと思います。


礼儀正しく、人を思いやり、謙虚であり、自制をし...

人の陰口は言わない、威張らない、人を傷つけない...

小さな頃から “いい人” に育つように、自分のことを棚にあげて、言い聞かせてきましたから。


キリスト教徒でもないのに、カトリックの学校に行かせたのも、

教会系の学校は道徳学習を強調する、という理由からでした。








ですから、「イジメられるくらいなら、イジメなさい。」 なんてことを言うなんて、考えれません。 


成功することより、お金持ちになることより、子供が “いい人” に育つことが、

親として、一番大切で、嬉しいことなんじゃあないでしょうかね。