レストランに入ると、「何人ですか?」 と訊き、席に案内してくれるホステスさん。
それぞれのテーブルの担当が決まってるので、ウェイターさん達のチップ収入が均等になるように、
何人お客をどのテーブルに送るか、判断するのがホステスの仕事です。
やっぱり職場でいろいろありますから、摩擦やえこひいきがあり、
チップしそうにないお客は、ホステスが気に入らないウェイターのテーブルに送ったりして、
揉め事になるようです。
ディズニー内のレストランでは、
日本人観光客は、その “ホステスが気に入らないテーブルに送るお客” の部類に入ります。
アメリカでは、食事代の15%から20%を残すものだということ、知らないわけがないのでしょうが、
ちゃんと残さない人達が多いらしいんです。
サーバーの人達のレストランからの給料は、フロリダのディズニーだと、時給が500円くらいのものです。
その上、雇い主のレストランは、担当のテーブルの売り上げからチップの金額を推定し、
ウェイターさんの給料から、バスボーイやバーテンダーの人達にチップの分け前を払ったり、
国にウェイターの収入を申告し、ウェイターに代わって税金を払うシステムを取るところが多いですから、
チップを貰えないと、ウェイターの人が自腹を切ることになります。
ですから、損する羽目になる可能性大の日本人観光客を自分のテーブルに送られると、
「あのホステス、自分に何か恨みでもあるんだろうか?」
ということになり兼ねないわけです。
チップをちゃんと残さない日本の人達は、
“旅の恥はかき捨て” 心理で、マナーのないことをすることが気にならないからなのか、
よく言われる日本人の “自分さえ良ければ” な、チャリティー精神の無さによるものなのか、
お客という立場で、不意識にウェイターの人達を見下げ、お金をあげる必要などないと思うのか、
心理がわかりませんが、格好の悪いことです。
元NBAのバスケットプレイヤーで、今は解説などで活躍するチャールズ・バークレーが、
数日前、コメディのトークショーにゲスト出演していて、司会者が、
「スポーツ業界だけでなく、全ての有名人の中でも、気前良くチップをすることで有名だよね。」 と言うと、
「ウェイターの人達、一生懸命働いているんだし、成功すればするだけチップを多く残すべきだと思うだ。」
と会場を沸かせていました。
先週末、ディズニーのあるレストランの一部を貸切り、娘さんの2歳の誕生日パーティをした家族がいて、
ゲストが15人以上でしたから、決まりで、自動的に請求書に15%のチップ代が加算されたのですが、
それとは別に、さらにウェイターさん達に一人100ドルずつチップを残したのだそうです。
その上、前もって、“お祝いのヘルプをしてくれて、ありがとう。” とメッセージのついたクッキーを用意し、
レストランの人達に配ったのだそうです。
日本人観光客の人達も、ある程度成功し、フロリダ旅行するくらいの余裕があるわけですし、
お世話してもらったことに感謝し、思いやりをみせ、さらりとカッコよく、チップ払ってほしいものです。
あ、そうそう。 チャールズ・バークレーが 「ケチなスポーツ選手は誰?」 と質問に、
マイケル・ジョーダンとタイガー・ウッズだと答えてました。
いい人であることが重要視される今のアメリカですから、この話で人気が落ちるかも知れませんね。