偏見の辛さを知るはずタヌキ爺 | グローバルに波乱万丈




カリフォルニア州でゲイ結婚が合法になる数年前、

ゲイ結婚禁止の法律を廃止するかどうかの、選挙があったのですが、

人種別の統計によると、アジア系では、廃止する方に投票した率が高かったんだそうです。


出身のアジアの国では、まだまだゲイの人達に対する理解が低いのにも関わらず、

アメリカでゲイの人達をサポートするアジア系が多いのは、

自分達自身が差別の対象なので、差別にあっている人達への同情、思いやりからではないか、

と分析されていました。


この話、思い出しては、ほんわかな気持ちになるんです。

...というのも、皆が皆、そうではないんですよ。





キッチンの窓から




我が家は、三軒だけの小さなコミュニティーっぽい設定の一軒なんですが、

二軒のお隣さんの一軒は、イラン人のタヌキ爺が所有し、ロシア人が奥さんの夫婦に貸しています。

(“タヌキ爺” という言葉はこの人のために考え出されたのでは? と思うほど、

貧乏で足の悪いの年寄りのふりをする、嘘つきの大役者。

たまたまイラン人というだけで、イラン人が皆こんな人達では決してないので、あしからず。) 


そんな人が家主ですから、いろいろ揉め、ロシア人妻の夫婦は引っ越すことになり、

引越しの際に物を減らすために、先週末、ガレージ・セールをしたのですが、

もう一軒の方も参加し、警察登場の大揉めだったんです。





フロリダ警察官もトロピカルに短パン




そのもう一軒の奥さん、怖いんです。 性格も、顔も、体系も。

少年院の弁護士をしてる人なんですが、少年院の不良達が気の毒なほど、怖い人なんです。


この怖い奥さん、なにが気に入らないのかよくわからないのですが、

セールの数日前、タヌキ爺とグルになって、セールに大反対でした。


でもロシア人の奥さん、市役所で許可書をもらってきたもんだから、弁護士に相談し、

タヌキ爺が、通路とゲートの主である我が家に、使用禁止のサインを頼みに来たんです。



「引越しするんだし、最後にガレージセールくらい、させてあげればいいじゃあないですか。」

とサインしない主人に、ロシア人の奥さんがああした、こうしたと、あることないこと並べ立て、

タヌキ爺、“YOU KNOW HOW RUSSIANS ARE.” (ロシア人がどんなもんか、知ってるでしょ。)

と言ったんです。



出身国のイメージや政府がすることで、周りから偏見の目で見られる辛さ、

イラン人なら嫌ほどわかるだろうに、

ロシア人の人のことをそんなふうに言うだなんて、信じれません。



主人もむっと来たようで、「そんな差別的なこと、言うもんじゃあありません!」 と嗜め、

「ガレージセールをするだしないだ、こんな小さなことに拘らず、人生楽しんだらどうですか?!」 

と言って立ち去りました。




自分が辛い思いをすることで、他の人に同じ思いをさせないよう、優しくできる人もいるし、

タヌキ爺のように、できない人もいるし、

また、“自分も姑に苛められたんだから嫁いびり” 的な考え方をする、寂しい人もいますが、


カリフォルニア州のゲイ結婚をサポートしたアジア系の人達は、

きっと優しい人達に違いありません。 


同じアジア系アメリカ人として、誇りに思い、ほんわかした気持ちになるんです。






ところで...

警察を呼んだお隣りのその怖い奥さんは、キューバ人だし、

ブッシュ大統領に言わせたら、うちのコミュニティーって “AXIS OF EVIL” (悪の枢軸)。

私が北朝鮮人だったら、パーフェクトです。 γ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ



これは、アメリカの情勢と、9/11後に流行ったアラブ系コメディアンのグループをご存知の方しか、

ご理解頂けないとは思うのですが、あまりにもウケたジョークだったので。 (自分に。)


失礼しましたぁーー。