皆、主人側ですが、私には甥っ子が四人、姪っ子が二人いるんですけどね。
モロッコのフレンチ・スクールに行き、フランス語が第一言語の子達なんです。
私のフランス語はサビ切ってるので、主人や義姉兄の通訳なしには大した会話は出来ず、
あの子達がどんな人格なのかは、自分自身では判断できなかったんです。
数年前、フランスからカナダのモントリオールに移民した、29歳の姪っ子。
以前は、彼女の片言の英語と私の片言のフランス語で、なんとなくなやり取りを交わす程度だったんですが、
フランス語圏でもモントリオールでは英語力も必要とされるようで、
彼女の英語はかなり上達し、じっくり会話ができるようになりました。
とても仲良しになり、今ではスカイプでお喋りをします。
先週末、主人とカナダに行き、彼女のアパートに三泊ほど滞在し、
母親になった姪っ子と、子供への想い、親子関係などを語り合い、ますます仲が深まりました。
その姪っ子の弟である甥っ子は、南フランスのモンペリエで学生をしているのですが、
数年前、ここフロリダのディズニーで三、四ヶ月インターンをしたし、ひと夏ロンドンで過ごしたので、
随分英語が上手になり、彼とも、コミュニケーションが取れるようになりました。
不思議な感じなんですよ。
小さな頃からずっと知っている子達なんだけど、知っていると思ってた子達なんだけど、
言葉の壁が消えて、あれこれ会話することで、
「へぇー、この子ってこんな子だったんだわー。」 と、まるでベールがはがれたように相手のことが見えてきて、
今更のように、姪っ子、甥っ子達のこと、再発見なんです。
以前より愛着を感じ、絆が強くなったりして。
きっと、あの子達も、「へぇー、タティ・ヤヤ (フランス語で “ヤヤ叔母さん” ) ってこんな人だったんだ。」
と思ったんでしょうね。
そう言えば、英語を喋るようになったあの子達は、
私のことを “タティ” ではなく、英語で “アンティ” と呼ぶようになってます。
今回のカナダ滞在では、
今、モントリオールの大学院にフランスから交換留学生として来ている、もう一人の甥っ子の再発見となりました。
前回あの子に会ったのは6年前で、まだあの子の英語が片言の頃でしたが、
今ではTOEICが900点を超えるほど、英語が流暢になっていると話。
甘やかされて育った変わり者の彼は、よく身内の中の噂話のネタになる子で、
「ナイスな子なのよ。 なんだけどね。 でも、この前もね。 ... ナイスな子なんだけどねぇ。」
(噂話をする罪悪感から、締めくくりは必ず褒め言葉。)
寮に入るまでの一ヶ月間、面倒をみた姪っ子からも、いろいろ話を聞いていたし、
6年前、うちに遊びに来た時、私自身、車の前席に座るあの子の首を絞めてやりたい衝動にかかれたくらいなので、
一体どんな子なんだろうかと、興味深々だったんです。
「どんな映画が好きなの?」 などと会話を始め、いろいろ話し、やっぱり変わった子ではありましたが、
“彼なりに、いろいろ考えてて、いろいろ頑張ってるんだわ。” と、
私自身、彼がナイスな子であることを実感し、首を絞めたかった自分にちょっと反省したりして。
最後のハグ、キスをしてお別れを言った後、思わず、玄関を出て階段を降りて行くあの子を追い、
“It was so nice to see you!” (会えて良かった!) と叫ぶ自分がいて、
あの子も階段を駆け足で降りながら、“You too!” と叫び返してくれ、
微笑ましい瞬間となったんです。
やっぱりコミュニケーションはいいですね。
人と人を近づけます。
でも、まあ、片言くらいがちょうどいい関係もあり、
義姉などは英語が上手過ぎで、言ってることが理解できない方がいいと思うこともありますがね。
義兄の子達はまだ小さく、私はまだ “タティ” なのですが、
そのうちあの子達も英語を喋るようになり、再発見できる日が楽しみです。