「リアルファーは使いません!」 ファーフリーを宣言したファッションブランド16
By ELLE Japan
https://www.elle.com/jp/fashion/fashion-column/g27567940/fur-free-luxury-designers-fashion-houses/
ファーフリーの波はどんどん拡大中。どのブランドが、いつリアルファーを廃止したのか、一気に振り返り。
ここ10年間で行われてきた活動グループや消費者 たちからの絶え間ないプレッシャーもあり、ファッション業界でも多大な影響力をもつファッションブランドたちが、ファーフリーを宣言してきた。「ステラ マッカートニー」などの一部のブランドは、始めから動物や環境に優しい服作りを続けてきたものの、多くのラグジュアリーブランドは長い間ファーフリーへの移行を渋っていた。
今では「プラダ」や「グッチ」、「マイケル・コース」 などの多くのブランドが、毛皮の使用を禁止している。そこで、
ファーフリー宣言をしているブランドをリストアップ。
「プラダ」「ミュウミュウ」
2019年5月、「プラダ」グループが、毛皮に反対する国際連盟ファーフリーアライアンス(Fur Free Alliance)と協業し、2020春夏コレクションからのファーフリーを宣言。現在発売しているリアルファーのアイテムは、在庫がなくなるまで店頭に出される。
「プラダ・グループは革命と社会的責任に尽くしています。そのなかでの、FFA(Fur Free Alliance)やLAV(イタリアの動物保護団体LAV Nazionale)、HSUS(The Humane Society米国人道協会)との前向きな対話を受けてファーフリーへと移行することは、大きな一歩となります。革命的な素材に集中することは、よりクリエティブなデザインを打ち出し、同時にエシカルな製品への需要も満たします」とミウッチャ・プラダ。
「カルバン クライン」は、1994年にファーフリーを宣言している。理由としては、「動物に対しての思いやりのある待遇を自分なりに表現した」ことと、「ファーを使用するということが、シンプルに当社の方針とは合わなくなったから」。
2001年にブランドを設立して以来、完全にファー、レザーフリーを貫いている。
「ヴィヴィアン・ウエストウッド」 がファーフリーを宣言する前年の2006年、「ラルフローレン」はファーフリーへ移行。それと同時に、1,200ものファーアイテムを国際救済イニシアチブに寄付した。
先駆者でもあるヴィヴィアンは、2007年に毛皮の使用を廃止した
襟へ袖などのディテール部分にファーを使用していた「トミー ヒルフィガー」は、2007年にファーを今後使用しないことを宣言。
公式声明文では、「 直ちに、ファーを使用している製品の制作を中止し、すでに制作過程に入っているファーアイテムは、2008春コレクションで販売を終了します」と表明。
HSUS(The Humane Society米国人道協会)との対話を受けて、2016秋冬コレクションからファーの使用をやめている。
「ヒューゴボス」と同じく、アルマーニ・グループの傘下にあるブランドはすべて2016年にファーフリーへ。
「WWD」への声明文では、「ここ数年の技術的発達により、 動物への不必要に残酷な待遇となってしまっている毛皮使用の変わりとなる選択肢が生まれました。長年行ってきた過程に加え、当社は動物と環境を守るために大きな1歩を踏み出します」と語った。
「マイケル・コース」は2017年に、2018年末までにファーフリーへ完全移行することを発表。マイケルは、「製作の劇的進歩を受けて、動物の毛皮を使用せずに本物に近い質の製品を作り出すことができるようになりました」と話した。
グッチがファーフリーを宣言したのは2017年。2018春夏コレクションを持って毛皮の使用を禁止することを発表し、「グッチ」のプレジデント兼最高経営責任者のマルコ・ビッザーリ氏は、「社会的責任を果たすことは『グッチ』の核たる価値観のひとつあり、環境と動物のために力を尽くし続けます。HSUSとLAVの助けもあり、『グッチ』の1歩前進が、革命へのインスパイア、そして気づきや自覚を広げ、ラグジュアリーファッション業界により良い変化をもたらすことを願っています」と声明文を出した。
ジョン・ガリアーノによって、ブランドは2018年の4月からファーフリーに。それはジョンがPETAの副代表のダン・マシューズと出会った直後のことだった。
ダナ・キャランは、今年の3月に年末までのファーフリーを目指すことを発表した。
「ヴェルサーチェ」も2019年の間にファーフリーを宣言しているブランド。デザイナーのドナテラは、「ファー? 私はもうファーからは離れます。ファッションを作り出すために動物は殺したくないの」と『1843』誌に話した。
「ダイアン フォン ファステンバーグ」
2018年10月、「ダイアン フォン ファステンバーグ」も「ヴェルサーチェ」や他のブランドに続き2019年までに毛皮を使用しない製作を開始することを発表。
デザイナーのダイアンは、「技術のおかげで、フェイクファーでもグラマラスに感じられることが嬉しいです」と心の内を明かした。
CEOのサンドラ・カンポス氏は、「変化を作り、ファッションのために動物を殺すことを推進しないという責任を果たす時が来ました。顧客に革命的で洗練されたアイテムを提供することで、よりエシカルでサスティナブルなファッション業界へとシフトすることをサポートしていきたいと思っています」と話した。
「ダイアン フォン ファステンバーグ」と同じ月に、「コーチ」もリアルファーから離脱することを宣言。
「ジャン=ポール・ゴルチエ」
フランスの生放送のTV番組で、ジャン=ポール本人が、ファーのために動物が殺されることは「とてつもなく嘆かわしい」として、リアルファーの使用を廃止することを発表。
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