主人公の犬坊里美のストレートぶりは読んでいて楽しいけれど、やっぱり漢字も書けないような司法修習生はいないでしょう、いくらなんでも。

登場人物がみんな漫画みたいなキャラで、のだめの司法版みたいでした。

最近テレビドラマでも、なんか漫画を読んでいるような、行動といい口調といい、似たような亜流が増えているような気がする。この著書がそうとは言わないけれど。

最近は非常に読むのに苦労する島田作品の中では群を抜いて読み易いのでかなりの長編ですが、楽しんで読めました。続編は……どうかな、読むかな、出たら。終わり方唐突だったしね。

だらだら読書記録-41N06mnD3fL.jpg

光文社文庫
838円+税
なんでこんなに情のある話ばっかり書けるんだろう。電車の中とかでうっかり読んだら涙を止めるのに一苦労します。

特に最後の「シューシャインボーイ」はやられます。
人の冷たさ、世の中の不条理さにのたうちまわっている人間には救いの作品かも。
やっぱり本読むのっていいなあ。


だらだら読書記録-51ZLi4kSaSL.jpg

文春文庫
543円+税