映画であれ、ドラマであれ、舞台であれ
観る時にはその世界に浸りたい
現実を重ね合わせるのは正しい観方とは思えない
そう思いつつもふとした瞬間に
過る想いがある
「No.9-不滅の旋律-」を舞台で演じていた時
彼らがどんな状況にいたのかはわからないけれど
「恋と音楽FINAL」で「どんな未来が待っていようと僕は恐れない」と歌う歌声に
私たちも未来を信じた
「無限の住人」を撮影していた時
彼は過酷な状況を生き抜いていて
文字通り日々戦い続けていたのだろうと
余計なことを考える暇もない中にいたことは
いっそ僥倖だったのではないと
映画を観ている時には極力考えないようにしていたけれど
やはり振り返ってそんな思いが胸を過る
けれどそれを上回って
今回胸を突かれたのが
海老蔵氏が演じた閑馬で
その生き様や運命、そして言葉のひとつひとつが
どうしても彼自身と重なってしまって
それはとても失礼なことなのだろうけれど
彼のキャリアを思えば
日常と切り離して演技をすることは息をする如く自然なのかもしれないけれど
それでもなお私は涙を禁じ得ませんでした
すごい役者だと思います
ちなみにもう一組
映画を観ていて一瞬ですがうっかり気持ちが逸れてしまったのが
尸良と百琳
ええ、市原君と千明さまのおふたり
言わずと知れた「不機嫌な果実」のバカップル(いや単なるバカ)を演じたおふたりが
無骸流の刺客として一つの画面に収まっているとどうしても「フッ…」と笑いそうになるのを必死でこらえました
良い役者になったねぇ、ふたりとも