目上の人への礼節とか
人一倍気にかける方だから
内心抱える想いは複雑で
それでもきっと表に出さないように必死で戦っていたのだろう

「参加させていただいた」と言っているのに
どこを切っても主役扱いで


強くなったね

以前なら正直な想いが顔に出てしまっていたかも
そしてまた叩かれていたかな?
ふてくされてるとか?


見せるのはただ笑顔だけ

あたたかくて力強い笑顔
人を勇気づけ包み込む笑顔


木村拓哉はアイコンだから


SMAPだけじゃない
事務所の
芸能界の
時代の
日本の

彼が動けば風が起きる
波が立つ
そして注目が集まる

それは何よりたいせつなこと

きっと軍団の皆さんも
なにかも分かった上で受け入れて下さったんだと思います

お疲れさまでした



ここからはちょっとした昔話


さすがに時効かと思いますが
人から聞いた話なので
サラッと流してください


もう20年以上も前
ある有名な非営利団体のボランティアの方と知り合って
いろいろお話を聞かせていただきました

アメリカ発祥のその組織は多くの人を支援していて
海外では多くの有名人もその働きに協力していました(今もです)


日本でもお願いすると力を貸してくれる有名人、芸能人も少なくないそうですが
皆一様に「決して口外しないこと」を条件に挙げていたそうです


その中には「彼ら」も含まれていたようでした
(さすがに固有名詞は出て来ませんでしたが、それ以外に考えられなかったので)


そして残念ながら利用者側の度重なる(口外無用に関する)約束違反があったため、以後事務所側から協力は得られなくなったと


「でもどうしてかしら」

澄んだ目をした優しい人は哀し気に言いました


約束違反はもちろん許されないことだから、こちらが全面的に悪いのだけれど

でもどうしてこの国では、ただ良いことをするだけなのに、そうやってひた隠しにしなくてはいけないのかしら

有名人や人気者が表に出て協力してくれるのは素晴らしいことなのに、多くの人の注目を集め、協力者が一気に増えるチャンスなのに

まるで悪いことでもしているみたいに必死で隠さなくてはいけないのはなぜなのかしら



自分の親ほどの年齢の人
アメリカから帰国したばかりのその人の疑問にどう答えたらよかったのか


「やっぱりこっちのお願いは聞いて、他は聞けないとかなるとややこしいことになるんじゃないですかねぇ」

まだ年若く小賢しいことしか言えない頃のことでした



本当はもっと色々したかったんだろうな


あれからずいぶん時は流れ…

少なくともこの分野に関しては少しは風通しが良くなったかな?

だって自分で企画して動けるようにもなっている


だけど「慈善」ほど難しいものはない


善意で初めてもすぐに壁にぶち当たる

だって自分にできることはあまりにもちっぽけだから

たとえどんなに大きな力を持っていても財力があったとしても
それでもみんなを幸せになんてできない

それをわかった上で目の前の笑顔のために全力を尽くすだけ


本当は幸せになる力を持っているのは本人だけだものね


だから彼らに取っては本業に限りなく近いのかもしれない


そんな風にして「今」があるのかな


相変わらず勝手なことを言ってますが


いつだってやらないやつが文句を言う
いつだって知らないやつが石を投げる


でも彼らに出会った人は間違いなく笑顔になる
ならそれでいいじゃない


自分たちの番組で変わらず頭を下げ続ける彼らの姿は

遠い過去からの問いかけへの答えのように見える時があるのです