2階屋根の雨漏りをDIYで直す | DIY大家の築古再生不動産投資

2階屋根の雨漏りをDIYで直す

2階建て雨漏り物件の屋根を直すことにしました。

 

引き受け当初の全体写真

瓦屋根雨漏りのDIY修繕はこの物件の最重要項目です。

 

難易度が高い為、これまで他の物件の再生を優先してました。

 

畳を処分してバケツを置いて倉庫にしてました。

 

当初の2階部分

2階の畳下の床も一部腐朽菌にやられてましたが、乾燥してから取り除いて再生しました。

 

 

 

1階の床 当初の写真

当初雨漏りは1階の床まで到達してました。

 

 

 

 

 

天井を外す

 

まずは下から雨漏りを確認しますが、やはり雨漏りは屋根上に登らないと分かりません。

 


まずは上に登る為1階の屋根を補修

1階屋根のトタン屋根がサビており劣化が激しいのでケレンして油性のさび止めを塗ります。

 

 

穴の空いた部分は鉄板補強とシリコンで対応します。


ハシゴ足場をDIYで作成する

2階屋根上に作業効率良く移動する為にハシゴ足場を自作しました。


単管パイプで足場作成する方法が一般的ですが、今回はコストが安く再利用でき加工がしやすい45角の垂木を採用しました。


木造住宅の太い柱に45角の垂木を外壁窓枠に沿って固定します。

 

外壁に固定した垂木とハシゴを同じ垂木で固定します。


2mの垂木をうまく加工して2階屋根上まで50cm以上出るように固定し安全を確保します。

 

下から見たときの常設ハシゴ


きっちり固定してあれば、1人で安全に屋根の上に登ることができます。


※一般的には2人で作業するのが安全なので自己責任でお願いします。

 

 

 

屋根上の景色

瓦の下が落ちて屋根の機能をしていません。

 

その前に2階のトタンも劣化が激しいのでケレン→サビ止め塗装します。


当初予定ではセメント瓦を全て外してコンパネ、ゴムアスファルトルーフィング、オンデュリン仕様で直すつもりでした。

 

2階屋根上では材料を運んで作業するのが大変です。


屋根上で状態をチェック検討して急遽変更。

 

使えるものは再利用する築古再生の基本に戻ります。

 

今回は雨漏りのみを補修で止めるプランに変更します。

 

下側から瓦を外す写真

昔の瓦は釘などできっちり固定されていません。

 

瓦を泥で固定し、泥の下には杉皮が下葺き材として貼られてます。

 

野地板の上にある杉皮が防水ルーフィングの代わりになってます。

 

まずは瓦を外し機能しなくなった泥を排除します。

 

瓦と泥を外した後

原因個所を確認します。

 

野地板補強が必要なので余ったフローリングで対応します。

 

フローリングで補強後

今回は補強後にポリカの波板を被せて雨漏りを止めることにしました。

 

半透明で作業が分かりやすく軽いし安全です。

 

野地板と垂木へのビス固定も見えるので容易です。

 

作業が正確なら理論上はこれで雨漏りは止まります。

 

 

 

屋根下からの写真

屋根上での作業で野地板が抜けないように垂木を下側にも補強します。

 

波板ポリカは光を通すので作業がしやすいです。


ポリカ設置後

瓦の下にかぶるように長めのポリカを用意します。 

 

今回は9尺を用意して切りました。

 

 

瓦の頂点部分の大棟(おおむね)の劣化が激しいので本来練り直しがベストですが、今回は漆喰補修で様子を見ます。

 

苔や汚れを金属ブラシとほうきで綺麗にした後に瓦の一部をシリコン固定して様子をみます。

 

 

後日の大雨でも雨漏りはしないことが確認できたので屋根下の天井を綺麗にします。 

 

一部天井を外して直す

 

天井補修中

今回は安い化粧合板を使います。1枚あたり1000円程度です。

 

天井補修後

一部シミが気になりますがとりあえず天井補修は終了。

 

古い家なので割り切りも重要です。

 

追加交換出来るので天井は全部交換はしませんでした。

 

瓦は見た目を考えて垂木を打ってから元に戻す予定です。

 

泥を練り直して戻す方法もありますが、大変ですし重いので屋根に負担がかかります。

 

かかった概算コスト

 

屋根補修にかかった費用は約1万円程度です。

波板ポリカ2枚、漆喰4kg、ポリカビス、瓦用シリコン2本、化粧合板2枚

 

築古物件で良く起こる雨漏りですが、放置すると躯体に影響するので出来るだけ早く直した方が良いです。

 

一方で業者に頼むとコストが大きかったり、悩ましい項目です。

 

屋根の構造を理解し、雨漏りをDIYで直すことが出来れば雨漏りが理由で引受先が無い物件を低コストで再生できるので引き受け対応できる物件の幅が広がります。

 

災害時起こる雨漏りの臨時対応も可能になるので身につけておきたい技術です。