『フォロウィング』
【原題】Following
【製作年】1998年【製作国】イギリス
【監督】クリストファー・ノーラン
【主なキャスト】ジェレミー・セオボルト、 アレックス・ハウ、 ルーシー・ラッセル、 ジョン・ノーラン、 ディック・ブラッドセル
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![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
作家志望のビルは、創作のヒントを得るため、街で目に止まった人々を尾行する日々を送っていました。
そんなある日、ビルは、尾行していることをターゲットの男に気づかれてしまいます。
その男 コッブもまた、他人のアパートに不法侵入して、私生活を覗き見る行為を繰り返しており、
ビルは、彼に次第に感化されていき…。
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少々ネタバレあります。
アンニュイにみせてるけど、ただのぐうたら? で、ちょっと間抜けな主人公 ビル。
とあるシーンでは、“教わったコト、な〜んにも実行してへんやん” と、ツッコミたくなりました。
と言いつつ、ポンコツにシンパシーを感じる私は、この哀れな青年を笑うことができず。
“ビル、実は◯◯なんだよ” と、トリックを教えたくて仕方がないのでした
それに、彼の容貌が変わるおかげで、時系列は意外とわかりやすかった。
“誰やねん” と思うほどの変化は、やり過ぎだとは思ったけれども。
一方、空き巣の師匠?コッブ。
不法侵入するのは 『金銭のためではなく、他人に興味があるから。スリルを楽しみたいからだ』 ホンマかいな
『失くなって初めてその価値に気付くんだ』とかなんとか、余裕綽々で手ほどきする、アレックス・ハウの声が、カッコいい。
と思ったのも束の間… 忍び込んだ部屋で見つけた、女性の下着を嗅ぐ姿には、ドン引きでした
冒頭とラストは、気持ちよく繋がっていましたが…
騙していたと思っていた、あの人物も、実はハメられていた???
デビュー作から多重構造だなんて、流石でございます。
ノーラン監督の作品に共通して描かれているのは、“生きること” だと勝手に思っているのですが…
今作でも、それは感じられました。
孤独でパットしない青年の、生きにくさ、閉塞感。
好奇心が身を滅ぼすのか? なんだか切なくなるのでした。