『HOW TO BLOW UP』

【原題】How to Blow Up a Pipeline

【製作年】2022年【製作国】アメリカ

【監督】ダニエル・ゴールドハーバー

【主なキャスト】アリエラ・ベアラー、 サッシャ・レイン、 ルーカス・ゲイジ、 フォレスト・グッドラック、 クリスティン・フロセス、 マーカス・スクリブナー、 ジェイミー・ローソン、 ジェイク・ウェアリー、 アイリーン・ベダード




少々ネタバレあります。






パイプラインを爆破することに賛同はできませんし、爆発物を作ることに興味もありませんが…
映画として思いの外 おもしろかった。

とにかくテンポがいい。

自分も、この “イチミ” に加わっているような、スリルを味わうことができました。

特に、“ストラップ騒動” の時は、思わず声が出そうに。



青春群像劇でもあります。
多様性を意識し過ぎだとは思いましたが、いろんな背景があるメンバーが揃いました。

8人もいるけど、ちゃんとまとまるのか?と心配になったら… 
案の定、鉄の結束とはいかない模様で、そちらもドキドキ。
それでも揺るがない、主人公 ソチの意思の強さよウインク




家族を亡くしたり、自分が病気になったり… 環境破壊に人生を狂わされた、若き環境活動家たち。


彼らは、テキサス州の石油パイプラインを 爆弾で破壊する作戦を企て…。



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環境問題について… 漠然と、このままだとまずいとは思っていますが、如何せん 無知な私。

そんな “意識低い系” の感想です。



気候変動学者 アンドレアス・マルムの『パイプライン爆破法 燃える地球でいかに闘うか』をベースに、活動家の物語を追加したのだとか。

読んでおりませんが、この原作は、商業映画にするのは厳しそうなニオイがします口笛


内容が内容ですから、FBI の懸念もわかります。 それでも、日本でも、劇場公開されたのは良かった。



『環境活動家』もいろいろ。

美術館で、名画に何かをぶちまける活動家たちの姿は、何度かニュースで目にしました。
芸術を鑑賞するためには、持続的な社会が必要だから、みんな、自分たちの活動に参加するべきだ、というメッセージなのでしょうか?


でも彼らの行動は、人を不愉快にし、社会に迷惑をかけるだけではないのか? 他に方法があるのでは? と、渋い顔になってしまいます。



この映画で描かれているのは、
“配慮系活動家” とでも言えそうな若者たちでした。

被害者を出さないこと、環境を破壊しないことに配慮する彼ら。 
インパクトあることをして、石油精製会社に気づかせ、猛省してもらいたい、という想いからなのか。

でも、冷静に考えると、彼らも石油製品を使っている口笛
それに、この “エコテロ” も、結局、多くの人に迷惑をかける。

そんなこと辞めとけよ、と言いたい。
それなのに、頑張ってほしいという気持ちも芽生えてきて、両方の感情がせめぎ合っていました。


できれば、破壊ではなく、クリーンエネルギーを広める活動に力を注いでほしいと思うけれど…
それって、自分が のほほんと生きている、甘ちゃんだからなのかなショボーン