『赤い靴』

【原題】The Red Shoes

【製作年】1948年【製作国】イギリス

【監督】マイケル・パウエル、 エメリック・プレスバーガー

【主なキャスト】モイラ・シアラー、 アントン・ウォルブルック、 マリウス・ゴーリング、 ロバート・ヘルプマン、 アルバート・バッサーマン、 リュドミラ・チェリーナ、 レオニード・マシーン




この機会に、76年前に作られた こちらも観てみました。 

舞台のシーンは、踊りだけでなく、音楽も、装置や美術も素晴らしいラブ

『その靴を履くと、死ぬまで踊り続ける』 哀しくも、躍動感ある舞台でした。


でも、仕方がないのですが、やはり映像が荒すぎました。
2011年に上映されたという、リマスター・デジタル版を スクリーンで観たかったですえーん


あらすじは…。

ロンドンのバレエ団に入った、若きバレリーナのビッキーと、新人作曲家のジュリアン。

ビッキーは、アンデルセン童話『赤い靴』をモチーフにした、新作の主演に抜擢され、大成功を収めます。

彼女は、一躍スターとなり、やがてジュリアンと愛し合うようになりますが、

バレエ団を主宰するレルモントフは、ジュリアンをクビにしてしまい…。


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少々ネタバレあります。





貧しい女性が、苦労してプリマドンナになる物語は、ありがちかもしれませんが…
主人公のビッキーは、伯爵の姪。

登場した時から、ゴージャスなドレスも着こなし、貫禄さえ感じますおねがい



“昔の人” だからか、バレエダンサー役なのに、中にはモッサリした体型の人 (失礼だけど) も出てきましたが、


ビッキーを演じるモイラ・シアラーは、手足が長く、ウエストは細く、デコルテも綺麗で、惚れ惚れします。


『赤い靴』で踊る姿はもちろん、なんてことない普段着でも、存在感あって美しいおねがい



それに対して、彼女と恋に落ちる、音楽家のジュリアンには、あまり魅力を感じませんでした。 (個人の見解です)



印象に残ったのは、レルモントフを演じる、シブい、アントン・ウォルブルック。

お粗末な英語力の私でも、字幕なしで大丈夫なくらい、抑揚ある話し方の彼。

目も耳も注目してしまいますウインク


若い 2人にイケズするのは、バレエ団のことを考えてのことでしょうが…

可愛い娘を盗られた、父親のような気持ちだったのかもしれません。


もしかしたら、ビッキーに恋心があったのかも?

嫉妬の塊のような、彼の怒りの演技に、心臓がバクバクしました爆笑



女性が、恋か仕事か?の選択を迫られる時代。 悲しいけれど、こんな上司は、そこら中にいたのでしょう。  

その意味でも、感慨深かったです。



ただ… 『赤い靴』の舞台に尺をとり過ぎ、その後が駆け足になっている気がしました。


舞台が素晴らしくて、どこもカットできなかったのでしょうが、少し残念でした。




この舞台の元になった、アンデルセン童話『赤い靴』の、あらすじを読んでみたところ…

これ、子ども向き? というくらい残酷で哀しい物語でした。


やはり、アンデルセンは深い。