『RED SHOES / レッド・シューズ』

【原題】The Red Shoes : Next Step

【製作年】2023年

【製作国】オーストラリア

【監督】ジェシー・エイハーン、 ジョアンヌ・サミュエル

【主なキャスト】ジュリエット・ドハーティ、 ローレン・エスポジート、 ジョエル・バーク、 キャロリン・ボック、 プリムローズ・カーン、 ニコラス・アンドリアナコス、 ミエッタ・ホワイト、 アシュリー・ロス




昔のバレエ映画『赤い靴』のリメイクかと思ったら、別の物語でした。

こちらは、若者の成長を描く、青春映画の趣です。
“立つんだジョー!!” 的な、スポ根 風味も感じられました。


共同監督の 2人は、息子と母親なんだそうです。 
女優さんでもある、お母さんは『マッドマックス』で、メル・ギブソンの妻役だったとか。ビックリ。


見どころは、やはりダンスシーン。
スクリーンで観られて良かった。
カジュアルな音楽も使われ、バレエに詳しくない私でも、わかりやすい。
しなやかな身体の動きに、うっとりしましたおねがい


あらすじは…。

バレエの名門校に通うサムは、自身がプリマを務める演目『赤い靴』の上演間際に、

同じバレエダンサーで、憧れの存在である姉の訃報を知り、ショックのあまり踊ることができなくなってしまいました。

彼女は、バレエから離れ、自堕落な暮らしを送るようになります。
万引きをして、社会奉仕活動を命じられ…。


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ネタバレあります。







殆どのキャストが、オーストラリア出身で、国際的なバレエコンクールで入賞したことがあるそうです。
すみません。 どなたも存じ上げず。


主人公サムを演じるのは、ジュリエット・ドハーティ。
バレエダンサーぽくない? 割りと大柄な彼女。 舞台映えするというか、ダイナミックな踊りです。

自暴自棄になっていたサムですが、踊ることが好きな気持ちは、持ち続けていました。

奉仕活動の清掃の手を止め、ふとスニーカーで踊る。 その姿が美しかった。
ちゃんと掃除しなさいな、とは思ったけれど爆笑


相手役のベンを演じるのは、カッコいい、ジョエル・バーク。 
小柄なので、リフトの時は心配になりましたが、ソロのジャンプは素敵でした。
サムに “自分を信じろ” と、言ってくれる彼がいて良かった。



こういう物語に必ず出てくる、鬼のような先生と、意地悪なライバル爆笑

今作の先生は、厳しくて頑固で、大きな岩のようだと思いましたが、実は、サムのことを考えてくれていました。
“一流と超一流の違い” をバシッと指摘し、“心で踊れ” と、導きます。


最初は嫌な子だと思ったライバルも、それほどでもなかった。
演じるプリムローズ・カーンは、華奢で、いかにもバレリーナって感じでした。

ヤサグレている親友のイヴも、実は繊細で優しい子。 おバカなフレディには癒やされました。

というように、いい人ばかり。
ちょっと物足りなく感じられたりもしますが口笛


それと… 天才的だったという姉が、どれほど凄かったのか?
サムも、どれほど輝いていたのか?
それらが描かれていたら、高低差で、もっと感動的だったのに。 
なんだか、惜しいなと思いました。


とはいえ、美しい踊りと音楽が、バタバタした日常を しばし忘れさせてくれましたおねがい