『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』

【原題】Dark Waters

【製作年】2019年【製作国】アメリカ

【監督】トッド・ヘインズ

【主なキャスト】マーク・ラファロ、 アン・ハサウェイ、 ティム・ロビンス、 ビル・キャンプ、 ビクター・ガーバー、 メア・ウィニンガム、 ビル・プルマン




『哀れなる』マーク・ラファロを観たので、今度は、頼りになるマーク・ラファロを観てみようと思います。
弁護士も、いろいろです口笛


『 真実に光をあてるために どれだけのものを失う覚悟があるのか― 』
と、ポスターにもありますが、

収入、社会的評価、家族との時間、自分の健康…
いろんなものを失い、プレッシャーやストレスに苦しみながらも、巨大企業と戦い続ける弁護士。


主演だけでなく、プロデュースも担当したマーク・ラファロですが…

登場した時、これ誰? と思ったくらい、モッサリと野暮ったかった。
語り口は静かで、愚直で冴えない感じ。 

そのことで、リアリティが増し、ドキュメンタリーを観ているような気持ちになりました。


あらすじは…。

1998年、オハイオ州の名門法律事務所で働く、企業弁護士ロブ・ビロットは、思いがけない調査依頼を受けます。

それは、ウェストバージニア州の農場からのもので、

『大手化学メーカー  デュポン社の工場からの廃棄物により、土地が汚染され、190頭もの牛が病死した』というものでした。

廃棄物に関する資料開示を裁判所に求めたロブは、

『PFOA』という謎めいワードをきっかけに、事態の深刻さに気づき…。


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少々ネタバレあります。




ウェストバージニアというと、劇中にも流れていた、
『カントリー・ロード♪』くらいしか思い浮かばなかった私。

『 Almost Heaven, West Virginia … 』
『 Life is old there, older than the trees
… 』

この歌詞にもあるように、田園風景が広がる、のどかな地域だったのだと思いますが…
そんな場所で、こんなことがあったとはショボーン



使い方次第では、テフロンが危険であることは知っていましたが、その怖さは、想像以上でした。

もっと早く解決しないものか?と、住民の方々と同じように、次第に、私もイライラしてきます。


終盤の演出も、もう少し、ドラマティックにすればいいのに、とも思いましたが…
誠実に描いているのでしょう、地味に徹していました。



描かれている内容が、全て事実なのかはわかりませんが…
なんて ずる賢くて、汚いのだろう、この巨大企業はプンプン

農場主宅へ勝手に入ったり、あの火災も、彼らの差し金なのでしょうか?

ロブが車に乗り込み、緊張しながらエンジンをかけるシーンは、何かが仕掛けられているのでは?と、緊張しました。



タイトルの『ダーク・ウォーターズ』の『ズ』は、ここだけじゃないんだよ、という警告なのでしょう。

知らないうちに、私も、危険な物質を口にしたり、使っているのかもしれません。 というか、きっと…ガーン