『ソーシャル・ネットワーク』

【原題】The Social Network

【製作年】2010年【製作国】アメリカ

【監督】デビッド・フィンチャー

【主なキャスト】ジェシー・アイゼンバーグ、 アンドリュー・ガーフィールド、 ジャスティン・ティンバーレイク、 アーミー・ハマー、 マックス・ミンゲラ、 ジョセフ・マッゼロ、 ルーニー・マーラ




久しぶりに観てみました。

原作本があるそうですが、実名バンバン出てくるし、現在も活躍中の人物を描くのって、いろいろと大変そうではあります。 


先制パンチで、『サイテー男』のレッテルを貼られてしまった、主人公のマーク口笛

なんちゅう男だと、不快感を抱く方が多くて、“ 実物の ” マークの、ビジネスにも影響があったそうですが…

“ 実物の ” マークは、エリカなる女性と お付き合いしたことすらないそうなので、この点は、気の毒になります。


他の大学をバカにしたり、女性を容貌で判断するのは、確かに いただけない。 

でも、もし本当であっても、20歳そこそこの話なんだから、大目にみてやってもいいのでは? と思うのですが…
若気の至りに ご注意を、ということですね。


“ この ” マークは、人間関係がヘタクソなだけで、実は、チャーミングな人物じゃないかと思うのです。 
というか、私は、結構好きなんです。 
経験不足で、要領悪いけど、根はいいヤツじゃないかと。


注意すべきは、全部が実話ではないってこと。 
マーク・ザッカーバーグ その人がどんな人物なのかは、別の話です。 


あらすじは…。

2003年、ハーバード大学に通うマークは、親友のエドゥアルドとともに、
学内の友人を増やすための ネットワーキング・サービスを開発します。

その後、『ナップスター』創始者のショーン・パーカーとの出会いを経て、急成長していきますが…。


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ネタバレあります。





個性的な登場人物たち。
あくまでも、“ ここでの ” 人物像は…

◆主人公マーク・ザッカーバーグ
天才らしいというのか、他人のことや、ファッションは気にしない。
早口だし、頭の回転が速すぎて、会話が噛み合わないこともあります。

物事を合理的に考えるので、誤解されやすいけれど、冷たいわけではない。
ピュアなところもあり、利用者が増えることを無邪気に喜んでいるのが、可愛いかった。

兎にも角にも、演じるジェシー・アイゼンバーグの演技が凄かったウインク

早口選手権優勝か? っていうほどの、畳み掛けるような台詞。 
いくら普段から早口な彼でも、大変だったことでしょう。 


◆エドゥアルド・サベリン
マークの親友で、一緒に『ザ・フェイスブック』( 最初は『ザ』があったんですね ) を始める時には、初期資金を出しました。

所謂 真面目な秀才タイプ。 ビジネス面、主に営業を担当します。

後にマークが彼を遠ざけ、訴訟になるわけですが… 
方向性の違いによる仲違いって、ベンチャーではよくあるし、別の道を行くのも、致し方ないとは思います。

でも、マークは未熟で、不器用すぎました。
彼が、もっと上手に立ち回っていれば、エドゥアルドは傷つかなかったのに。

マイペースな天才に振り回され、可哀想ではありました。


◆ウィンクルボス兄弟 ( 双子です )
富豪の息子。有力ボート選手でもあり、『ハーバード カースト』 の上位にいます。

自分たちのコンセプトを、マークがパクったとして、訴えます。

絵に描いたようなエリートで、プライド高くて、身体も威圧感あり。

父親のコネで学長に会ったり、父親の弁護士にすぐに連絡したり… 自分の実力で勝負しろよ、と庶民の私は思いました。

本当の彼らのことは、全くわからないですが、苦手なタイプです。
大学内カーストも、なんだかなあショボーン


◆ショーン・パーカー
ビジネスを『11時でお開きにするな』とか、『マス14匹より、カジキ』とか… 
弁が立ち、マークは、年上の彼に傾倒していきました。 

肩に力が入っていなくて、クールでカッコいいもの。 わかるウインク

カリスマ性も人脈もあり、投資家を紹介してくれますが、女性問題・薬物問題もチラチラ。

ジャスティン・ティンバーレイクが、魅力的に演じていました。



それにしても…
揃いも揃って、恵まれた環境で育った彼らが、若くして巨万の富を手にしたわけで、

昔々の、汗水垂らして努力して、貧困から立身出世する物語とは全く違うのが、感慨深かったです。



『Facebook』は、他の SNS と違って、実名で登録して、繋がっていくものですが…

人とのコミュニケーション下手くその、当時のマーク自身が、それを一番必要としていたのかもしれません。

ラストを観ながら、ニンマリしたのでしたウインク