『テノール! / 人生はハーモニー』

【原題】Tenor

【製作年】2022年【製作国】フランス【監督】クロード・ジディ・Jr

【主なキャスト】ミシェル・ラロック、 MB14、 ギョーム・デュエム、 マエバ・エル・アロウシ、 サミール・デカザ、 マリー・オペール、 ルイ・ド・ラビニエール、 ステファン・デバク、 ロバルト・アラーニャ、 ドゥードゥー・マスタ、 オフカー・コップ




オペラをちゃんと聴いたこともないですが…

設定が面白いし、これは映画館の音響で聴きたいなと、足を運びました。


ラップ好きの貧困層の青年が、ひょんなことから見い出され、オペラを学ぶことになります。



どちらが上とか比べるものではなく、何事も、極めた人は素晴らしいと思うので…


オペラ歌手が、ラップに夢中になる話も面白そうだな、と思ったりも。



何度も映し出されるオペラ座の外観も、格調高い内部も、夢のように美しく、天井桟敷も素敵でしたラブ



ベタだけど… 人との出会いで、人生が変わる物語って、やっぱり好きだな、夢があるなと思いました。



さて、あらすじは…。



会計を学ぶアントワーヌは、ラップが得意で、地区対抗のラップバトルに出ています。


ある日彼は、アルバイトで、オペラ座に、お寿司のデリバリーをしました。



その時、『寿司野郎、失せろ』と、見下してきた生徒に、オペラの真似事をしてやり返したアントワーヌ。


それを偶然 聴いていた、オペラ教師のマリーは、彼の声に惹かれ…。



     ✢ ✢ ✢ ✢ ✢



アントワーヌを馬鹿にしたマキシムは、“俺は、高尚なことやってる、高尚な人間だ” と勘違いしている様子プンプン

( 後で、いいヤツだとわかりますが )


それに何だか、お寿司をバカにされたような気分にもなりまして…

すぐにアントワーヌを全力応援です爆笑



演じるのは、MB14。

存じ上げなかったのですが、本職は、ビートボクサーで、オペラは勿論、ラップも猛特訓したのだとか。


帰ってから、動画を漁って、彼のパフォーマンスを観ましたが、驚愕です。

何色もの声でしたおねがい



当初は、オペラに興味を示さなかったアントワーヌでしたが…

マリー先生にプレゼントされた『蝶々夫人』のCDに感動。

弟子入りすることになります。



会計学も、ラップも、そこそこできるけれど、夢中になるほどではなかったアントワーヌ。

親代わりの兄貴を喜ばせるために、やっていただけだったのかも。

本当にやりたいことを見つけましたウインク



先生が読んだ、ビクトル・ユゴーの詩を彼がラップにし、マリー先生が、ラップで続く、というコラボがいい。

アントワーヌも、“先生、なかなかやるやん” となった瞬間でした。



アントワーヌも、先生にラッパーのCDをプレゼント。

それを聴いた先生が、ノリノリになっていたのは、可愛かったですウインク



彼の歌唱が、どれほどの実力なのか? 私には皆目わかりませんが…

素人の私をウットリさせるには、充分、素晴らしかったですウインク



ただ、欲を言えば、レッスンの様子が、もっと観たかったです。

努力している姿を詳しく描いてくれたら、感動ももっと大きくなったことでしょう。


でも、『椿姫』や『トゥーランドット』など、私でも知ってる曲を練習してくれたのは、ありがたかったです爆笑



この物語を盛り上げるサブキャラも、なかなか魅力的でした。


特に、アントワーヌのお兄さん。 全然似てへんやん。

腕っぷしが強くて、アツくて、リーダーシップがある。そのくせ、オカンみたいに弟の心配ばかり。好人物ですニコニコ


悪友が頬張るのは、カニカマだし、富士山のポスターとか…

日本も、サブキャラのひとつかな?

クスッとしました。




重病を患っている、マリー先生。

人に弱っているところを見せたくない、凛として素敵な女性おねがい


先生の『才能を無駄にする気?』という言葉が沁みました。


何でもやってみる精神は、持ち続けたいと改めて思いました。

何かの才能があるかもしれないという、うすーい希望を抱きながらウインク