『レディ・バード』

【原題】Lady Bird

【製作年】2017年【製作国】アメリカ【監督】グレタ・ガーウィグ

【主なキャスト】シアーシャ・ローナン、 ローリー・メトカーフ、 トレイシー・レッツ、 ルーカス・ヘッジズ、 ティモシー・シャラメ、 ビーニー・フェルドスタイン、 スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン、 ロイス・スミス、 オデイア・ラッシュ、 ジョーダン・ロドリゲス、 マリエル・スコット、 ジェイク・マクドーマン




『バービー』は、まだ観ていないのですが…

グレタ・ガーウィグ監督の、過去作を再び観ることにしました。


テンポが良くて、好きなんですウインク



今作では、多感な少女の、高校生最後の年を描きます。

監督の実体験を元にしているとか。


自分もこんなことあったな、高校生の特権だなと思ったり。もっと弾けといたら良かったな、と思ったりも爆笑



そして… 娘と母の物語でもあります。

お互い、本当は嫌いなわけじゃない。

でも、娘も母も、何だか苛つく。


娘は母親に “ 理想の母 ” を、母親は娘に “ 理想の娘 ” を求めてしまう。

でも、心の中では、それはムリってわかってる。 思い当たる節が…口笛



そんなことを考えながら、グングン惹き込まれていくのでした。



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ネタバレあります。







舞台は、2002年の、カリフォルニア州サクラメント。


主人公クリスティンの住む地区は、保守的で地味な印象です。

貧富の差はあるようで… 嘘の家を教えるのが切なかったです。



カトリック系の高校に通っている彼女は、自らを『レディ・バード』と呼び、羽ばたくことを夢見ていました。


私立に通っているけれど…

心の病気の父親は失業し、大学を出た兄はバイト生活。しかも、兄の恋人も一緒に暮らしています。



一家を支えている看護師の母親は、仕事に家事に、大忙し。

いつもお金はないし、家族は協力してくれないし、ついつい小言を言ってしまう。

でも、何だかんだ面倒見がいい。そんなお母さん。


娘にも、いつも厳しめですが…


感謝祭の日に、ボーイフレンドの家に行く娘のための、ドレス選びに付き合います。

仕事帰りに着替えもせず、一緒に古着屋へ。帰宅後、それをミシンで直してあげている。


“ お疲れさまです ” と、声をかけたくなりましたえーん




娘は、母親をウザいと感じて、“ 放っといてくれよ〜 ” となっています。


ママは、怒る理由を探している。

自分は、愛されていないのでは?とも考えます。

気持ちは、よくわかる爆笑


そして… 彼女は、自分や自分の家をダサいと感じている様子。

無理して、リッチで派手な、“ キラキラグループ ” に入ろうとします。


でも、やっぱり、しっくりこない。


折角、プロムに一緒に行ける “ 彼氏モドキ ” ができたのに…

地味な親友の、ジュリーの家に行ったのは、泣かせます。


シアーシャ・ローナン、いつもながら自然な演技で、心地いい。 好き♡




母親は、経済的にも、娘に地元の公立大学に進んでほしい、きっと進んでくれると思っていますが…


クリスティンの希望は、ニューヨークの大学に進学して、町を出ること。


父親を巻き込み、母親に内緒で、志願します。 父親が、娘に甘いのは、どこでも同じようでニコニコ



“ 絶対反対 ” の姿勢だったけれど…

旅立ちの日には、空港まで送ってあげる母親。

でも、意地を張って車に残ります。


そして、娘の姿が見えなくなった途端、顔をグチャグチャにして号泣する。

その姿に、もらい泣きです。

娘が巣立つことへの不安と、寂しさ。


そして、娘は、親元を離れてみて、親のありがたさを知るのでしたウインク




それにしても… ルーカス・ヘッジズや、ティモシー・シャラメが同級生にいる高校って。 何とも羨ましい。


2人とも、悩める少年で、カッコ良さを前面に押し出してはいません。


でも、ルーカスの歌声が聴けたり、ティモシーのギター姿が観られて、得した気分になるのでした。