『TAR / ター』
【原題】Tar
【製作年】2022年【製作国】アメリカ【監督】トッド・フィールド
【主なキャスト】ケイト・ブランシェット、 ノエミ・メルラン、 ニーナ・ホス、 ジュリアン・グローヴァー、 アラン・コーデュナー、 ゾフィー・カウアー、 マーク・ストロング
“観たらクタクタ” 系ではありましたが…
とにかく、ケイト・ブランシェットが凄かったです![ラブ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/006.png)
![ラブ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/006.png)
ゾクッとする凄み。しかも綺麗♡
畳み掛けるような大量の台詞。ドイツ語も流暢に話し、演奏シーンは、本物の指揮者みたいです。
実在の人物の、ドキュメンタリーを観ているようでした。
名声と権力を手に入れた、女性指揮者。
その “力” を使い、周囲を振り回し、傷つけます![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
でも、思ったのです。女性だから、この衝撃になったのではないかと。
あらすじは…。
ドイツの有名交響楽団の、首席指揮者であるリディア・ター (架空の人物です) は、
マーラーの交響曲第5番の演奏と、録音のプレッシャー、新曲の創作に苦しんでいました。
そんなある日、かつて彼女が指導した女性が、亡くなったことがわかり…。
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ネタバレあります。
途中までは、集中力が切れそうになるくらい、冗長に感じました。
しかも、説明不足で、謎が謎のまま終わった印象です。
でも、これはケイト・ブランシェットを堪能する映画だと、方向転換して観ることにしたら、最高に思えてきました![チュー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/008.png)
![チュー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/008.png)
リディアのことを “パワハラ女、許すまじ” と、一旦は思いました。
勿論、パワハラは駄目ですし、亡くなった女性の両親が訴えるのも、無理はないと思います。
でも… 彼女に、同情してしまう部分もあって。
わざとでしょうが、彼女の周りには、不快にさせられる人物が多いのです![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
何言ってるのかわからない、お向かいさんは、意味不明なタイミングで、怒鳴り込んでくるし、
若いチェロ奏者は、リディアに気に入られようと、最初は笑顔を振りまいていたのに… とんでもない礼儀知らずでした![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
講義中、ずっと貧乏ゆすりする男子学生は、リディアに論破され、逆ギレ。
先生に向かって『ビッチめ』と、捨て台詞を吐いて退場する![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
そして、この様子を隠し撮りした “誰か” が、リディアに不利になるように動画を編集して、拡散します。
持ち上げといて、何かあると、寄ってたかって批判する。それも、完膚なきまで。
“キャンセルカルチャー” って言葉、最近よく聞きますが、恐ろしいし、吐きそうになりました![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
もしかしたら、誰かが、リディアを貶めるためにやっているのではないか?とも思えてきます。
突然消えた、助手のフランチェスカなら、全てできたはずだけど…。
(単純なので、この辺から、リディアを応援したくなっておりました
)
![チュー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/008.png)
音に敏感な彼女は、小さな音がすると目が覚めてしまいます。
薬のせいなのか?幻聴や幻覚もあり、その様はスリラーのようでした。
パワフルで、颯爽としているけれど、繊細で、ビクビクしていて…
今の地位になるためには、虚勢を張らないといけなかったのでしょう。
カッコいいけど、哀しいのです![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
で… このショッキングな物語のラストは、ある意味、一番の衝撃でした。
たとえ、会場がどこであっても、観客のコスチュームがどうであっても、
彼女は、音楽に真摯に向かっていました。
今は逆風が吹き荒れているけれど…
いつかは、風が止むかも? 頑張ってほしいと思うのでした![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)