『女王陛下のお気に入り』
【原題】The Favourite
【製作年】2018年
【製作国】アイルランド・イギリス・アメリカ合作
【監督】ヨルゴス・ランティモス
【主なキャスト】オリヴィア・コールマン、 エマ・ストーン、 レイチェル・ワイズ、 ニコラス・ホルト、 ジョー・アルウィン、 ジェームズ・スミス、 マーク・ゲイティス、 ジェニー・レインスフォード
オリヴィア・コールマンというと、まずは、この作品を思い出します。
女優さん3人の演技バトルに、ドキドキしながら、引き込まれました。
史実とは違う点が多いそうですが…
こんなん作って大丈夫なん?
心配になるくらいドロドロしており、嘔吐やキワドいシーンもございます
あらすじは…
18世紀初頭。戦争中のイギリスは、国も民衆も疲弊していました。
アン女王 ( オリヴィア・コールマン ) は、健康状態が優れず。
側近で親友でもある、公爵夫人サラ
( レイチェル・ワイズ ) を頼り切っていました。
彼女の夫は、前線を率いています。
ある日、縁故を頼ってやって来た、
没落貴族のアビゲイル ( エマ・ストーン ) が、宮中仕えとなります。
サラが与えた仕事は、調理場の掃除の仕事でした。
通風で苦しんだ女王は、サラを一晩中、付き添わせますが…
アビゲイルは、サラに無断で、薬草を摘んで、女王の足に塗ります。
そのことに激怒したサラは、罰として鞭打ちを命じます
ところが…。
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イギリス人の監督だと、躊躇した脚本かもしれません。
思わずヒーッとなる、3人の関係
心身ともに弱った女王。
いつもつまらなそうで、生きる気力を失くしたようにもみえますが…
実は、いろいろ観察していて、民衆のことも考えていないわけではない。
子どもを亡くした悲しみも、大きかったことでしょうし
オリヴィア・コールマン、あんな腑抜け ( 失礼 ) から、毅然とした目線まで。
表情の変化が流石でした。
逃げ出せない女王に、感じるのは哀しみです。
実権を握り、この世の春のサラでしたが、若くてずる賢い、アビゲイルが登場します。
虎視眈々と獲物を狙う、豹のようなアビゲイル。恐怖でしかありません。
が、彼女もまた…。
サラには虚しさを感じます。
頭脳明晰な彼女は、いつかこうなると覚悟していたのかもしれません。
諸行無常でございました
射撃訓練でのサラとアビゲイル。
息を呑む2人のバチバチ!!
レイチェル・ワイズ、エマ・ストーンの美しさが、恐怖と緊迫感をより強くさせるのでした
それにしても、女王の時代とはいえ、男性たちは、何をやってるのやら。
“ウィッグ盛ってる合戦” している場合じゃないと思うのですが。
で、一番強く感じたのは…
ウサギは、もっと大事に飼ってください、ってことです