『スリー・ビルボード』
【原題】Three Billboards
Outside Ebbing,Missouri
【製作年】2017年【製作国】イギリス【監督】マーティン・マクドナー
【主なキャスト】フランシス・マクドーマンド、 ウッディ・ハレルソン、 サム・ロックウェル、 アビー・コーニッシュ、 ジョン・ホークス、 ピーター・ディンクレンジ、 ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、 ケリー・コンドン、 ルーカス・ヘッジズ、 ジェリコ・イバネク、 クラーク・ピータース、 キャスリン・ニュートン、 アマンダ・ウォーレン
もう1度観たくなりました。
世の中の不条理、閉塞感… そして、母親の後悔、強さと弱さ。
暴力シーンもあるけれど、会話も緻密で、グイグイ引き込まれます。
主人公の心情は…
娘はレイプされて、焼かれたんやで。なのに、未だに犯人は捕まってへん。
警察、何してるねん![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
そんな怒りのオカンの背後に、西部劇のテーマが響きます。
それはそれは迫力ありました。
スナップの効いた投球フォームも、カッコ良かった![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
やり過ぎな面は否定しませんが…
嫌がらせにも屈しない、オカンの執念!!
化粧っ気なく、ツナギ着て、髪の毛はバンダナで無造作にまとめてる。
怒りとやるせなさ… フランシス・マクドーマンドの、表情の変化が凄かったです![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
ネタバレあります。
ミズーリ州の田舎町に住む、ミルドレッド ( フランシス・マクドーマンド ) は、惨たらしい事件で娘を亡くしました![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
7ヶ月経っても、捜査が進展しないことに苛立った彼女は、事件現場付近に広告看板を立てました。その3枚は…
『レイプされて死亡』『犯人逮捕はまだ?』『なぜ?ウィロビー署長』でした。
今までミルドレッドに同情的だった町の人々ですが、署長 ( ウッディ・ハレルソン ) は人望があり…
これはやり過ぎだと、彼女に批判的になっていきます。
味方になってくれるのは、弱い立場の人ばかり。
息子のロビー ( ルーカス・ヘッジズ ) は、学校で嫌がらせされます。
離婚したDV夫も、19歳の恋人を連れて、文句を言いに来ます。
[ この後も、ミルドレッドの神経を逆なでする彼。頼むから、放っといてと思ってしまいます
]
![えー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/011.png)
暫くして… 末期ガンの署長は、家族に迷惑かけたくないからと、自ら命を絶ちます![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
お前のせいだと、ミルドレッドを見る世間の目は、ますます冷たくなっていきます![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
中でも、警官のディクソン ( サム・ロックウェル ) は、怒り心頭で…
看板を立てた、広告会社の責任者レッド ( ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ ) に大怪我をさせ、
新しい署長から、解雇を言い渡されます。
一方、もうどうしようもないと思った、ミルドレッドは…。
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署長を慕うあまり、ミルドレッドに反感を持っていた、警官のディクソンでしたが…。
終盤、あんな心境になったのは…
亡き署長の手紙が効いたのか、正義感に駆り立てられたのか、それとも彼女の熱意が通じたのか。
差別的だし、母親に頭が上がらないし、すぐキレるし、おバカだけど… 根はイイヤツ。
サム・ロックウェルの得意分野ですね。魅力が、炸裂していました![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
陰ある演技が嵌るルーカス・ヘッジズ、トボけた中に哀愁あるケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。
このキュートな2人も大好きなので、ありがたい配役でした![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
そして、主人公のミルドレッド。
事件の日、娘に車を貸してほしいと言われたのに、歩いて行けと言ったのは、娘の非行を心配してのことでしたが…
『レイプされるたらどうするの』と娘に言われ、『レイプされたらいい』と返してしまった。
売り言葉に買い言葉だけど、後悔しないわけがありません![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
![えーん](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/018.png)
広告看板の近くに、一人で花を植え、近づいてきた鹿に、話しかける。
娘への想いと、孤独な戦いの辛さ… 涙ぐむ彼女に、もらい泣きです。
“もうダメだ” となった時、スリッパのウサギのマスコット見ながら、声色を変えて一人で寸劇して…
自分自身にクスッと苦笑いする。あくまで自然に。
フランシス・マクドーマンド、やはり素晴らしかったです![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
こんなん誰も救われへんやん、と絶望しかけるものの…
見守っているような山々と、遠くまで広がる緑を観せるのは、希望を捨てるな、というメッセージだったのでしょうか。
2人が “やってやるぞー” ではなく、
『道々 決めればいい』というラストが、お気に入りです![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)