『ミスティック・リバー』

【原題】Mystic River

【製作年】2003年【製作国】アメリカ【監督】クリント・イーストウッド

【主なキャスト】ショーン・ペン、 ティム・ロビンス、 ケビン・ベーコン、 ローレンス・フィッシュバーン、 マーシャ・ゲイ・ハーデン、 ローラ・リニー、 エミー・ロッサム




ラストは、これで良かったのだろうか?と思わずにはいられませんが、
何度観ても、引き込まれます。


原作のもつ力と、巧みな構成に唸り、脇役含め、俳優たちの 素晴らしい演技に拍手ですラブ

湿っぽさが、日本のミステリーのようだと感じるのは、川の側の物語だからでしょうか。


少々ネタバレあります。




ミスティック川沿いの町。
11歳のジミー、ショーン、デイブは、いつものように、路上で遊んでいました。

イタズラ心で、乾きかけのセメントに名前を書いていると…
警官の “ような” 男が近づいてきて、
3人を叱りつけます。

そして… 3人に家が何処か聞いた男は、『お母さんの所へ連れて行く』と言い、デイブを車に押し込みますショボーン
( たぶん、あとの2人は家が近かったから )


その男と運転手に暴行され、4日間監禁されたデイブえーん
何とか逃げることができましたが…
この出来事は、3人の心に大きな傷として残るのでした。


それから25年後。若い女性が殺害される事件が起こり、疎遠だった3人が再会します。

◆ジミー ( ショーン・ペン ) は、店を経営しています。
前科があり、荒くれ者の片鱗はみられるものの、娘思いの父親です。
殺害されたのは、彼の愛娘でした。
悲しみと怒りの彼は…。

◆ショーン (ケビン・ベーコン) は、州警の刑事。仕事に熱心すぎるせいか、妻が家を出てしまい、彼女からの電話を待つ、孤独な男です。
ジミーの娘の事件の捜査をします。
冷静に、事件を解明しようとしますが…。

◆デイブ (ティム・ロビンス) は、妻と息子と暮らす、無口な男です。
子どもの頃の記憶は、今でも彼に影を落としていました。
ジミーの娘の事件の夜、血だらけで帰ってきましたが…。
   


    
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遺体を見て、ショーン刑事が呟く、
『なあジミー。神がお前の借りを取り返しにきた』が、彼らの長年の心の痛みを表現していました。

あの時、デイブではなく、自分が連れて行かれていたら?
ジミーもショーンも、何度も考えたのではないでしょうかショボーン


そして… デイブえーん
本人に罪はないのに、運の悪い人って確かにいる、と思わされます。
 
彼の言葉…『俺にはなかった。青春の夢』あまりにも悲しい人生ですショボーン


彼の妻セレステの苦しみも。
夫を信じたい、でも本当のところはどうなのか? 葛藤する姿に、胸が締め付けられました。



ラストのパレードのシーンは華やかですが… さらに重いものを抱えて、あの場にいるジミーとショーン。

辛くなってしまうのでしたショボーン