『コンテイジョン』
【原題】Contagion
【製作年】2011年【製作国】アメリカ【監督】スティーブン・ソダーバーグ【主なキャスト】マリオン・コティヤール、 マット・デイモン、 ローレンス・フィッシュバーン、 ジュード・ロウ、 ケイト・ウィンスレット、 グウィネス・パルトロウ、 ブライアン・クランストン、 ジェニファー・イーリー
前に観た時は、正直ピンとこなかったのですが… コロナ禍を経験している今観ると、重く響きます。
“コウモリ+豚” で変異したと思われる、致死率が高い謎のウイルスが、世界を混乱に陥れます
描くのは、恐怖からパニックになる人々はもちろん、治療や原因究明やワクチン開発に当たる人々も。
聞き覚えのある単語が次々出てきます。 そして、防護服とか、買い占めする姿とか… これは予言だったのか?と思わされます
( ネタバレあります )
オールスターキャスト。誰に注目したらいいのか… 迷子になってしまったので、整理します。
◆最初に感染したと疑われた、ミネアポリスに住むベス(グウィネス・パルトロウ)は、出張で香港に行き、豚料理を食べた。
帰る途中、シカゴに寄り、元カレに会っていた。[ その後、シカゴでも感染者が出る ]
ベスは、自宅に帰った後、発熱・痙攣。病院へ運ばれるが、亡くなる。
接触した息子も、同じ症状で亡くなり、彼女と香港のカジノで会った、香港の青年・日本人も、感染したことが判明する。
◆ベスの夫ミッチ(マット・デイモン)は、隔離されるが、検査すると免疫?があった。娘も無事だった。
( 明らかにならなかったけれど、彼に免疫があるのは何故だろう。このことを調べたらいいんちゃう?と、素人は思いました )
何が何やらわからないうちに、妻と息子(妻の連れ子)を亡くし、妻が浮気していたこともわかり、途方に暮れるミッチ お葬式もできないと悲嘆する姿は、コロナ禍とも通じ、苦しくなります
◆CDCのチーヴァー博士(ローレンス・フィッシュバーン)は、ベスの会社などの調査に、部下の医師エリン(ケイト・ウィンスレット)を向かわせるが、彼女も感染してしまう。
自分の感染を確信し、上司に伝える時の、エリンの的確な報告と責任感。治療中も、他の患者を気にかける姿に、胸を打たれました
そして、彼女を危ない所へ行かせてしまった上司の後悔も。
◆WHOの、レオノーラ医師(マリオン・コティヤール)は、調査で香港へ。
ところが…『ワクチンや治療薬は大国が先。列の最後に並ぶ俺たちにも寄こせ』と言う香港の担当者に、山奥の村へ連れて行かれ、人質にされてしまう。
その後、ワクチンと交換に開放されるが… “中国に配慮した” 解決となる。
なんだかな~でした
◆自称フリー記者アラン(ジュード・ロウ)は『このウイルスには、レンギョウが効く』と発信。 1200万人のフォロワーがいる彼の影響力で、レンギョウを求める人々で、街は混乱する。
[ CDCは、効果があると認められない、と発表する ]
彼はワクチンを巡り、CDCと製薬会社の癒着があると疑っている。 チーヴァー博士が、国民に発表する前に、自分の婚約者をシカゴから逃したことをテレビで暴露する。
サスペンス風味もあり、引き込まれますが… 登場人物が多すぎて、それぞれが薄めになったのが残念です。
特にエリン医師とレオノーラ医師に惹かれていた私は、彼女たちにフォーカスしてほしかったな
最初は、全人類を滅ぼしかねない、という状態だったので、人々が慌てるのは理解できますが…
人間のエゴを突きつけられる、スーパーでの略奪や、ワクチンを巡る誘拐や強盗は、悲しかったです。
まさに『パニックは、ウイルスより深刻』でした
『春を失い、夏も失うことになる』と嘆く、ミッチの娘
どん底だったミッチですが、娘のために自宅でプロムパーティーを開くことにします。
参加者は、娘のボーイフレンドだけ。
でも、この可愛いカップルのダンスに、少しだけほっとしました