『サイレント・ナイト』
【原題】Silent Night
【製作年】2021年【製作国】イギリス【監督】カミラ・グリフィン
【主なキャスト】キーラ・ナイトレイ、 マシュー・グード、 ローマン・グリフィン・デイビス、 アナベル・ウォーリス、 リリー=ローズ・デップ
クリスマスイヴ🎄
3人の息子がいる、ネル&サイモンの家に、友人家族が集まってきます。
参加を喜んでいる者もいれば、渋々の人もいて… キッチンでの女性達の会話が、会社の給湯室のようでした
わがまま娘キティの横暴に眉をひそめつつ、テーブルを囲みます。
しかし!!
実は、あらゆる生物を死滅させる
『謎の猛毒ガス』が世界を席巻しており、予測では、明日には、
彼らの住むイギリスに到達するらしい?? という状況でした。
一体どうなってしまうのか
✢ ✢ ✢ ✢ ✢
以下、少々ネタバレあります。
大人たちは、今の状況を口にしないように気を遣っているけれど…
情報社会なんですから。子どもたちは、しっかりわかっている。
『ロシアの陰謀ちゃうの?』とか
『環境破壊で地球が怒ったんや』などと鋭いことを言います
もっと神妙な雰囲気になるかと思いきや… お酒をガバガバ飲み、大騒ぎの大人たち。昔話するうちに、
『誰と誰が付き合ってた』とか『誰が浮気した』とか… もうええやん
こんなんだったら、自分の家族だけで過ごせば良かったんと違うかな?
日付けが変わったら、政府が配った『EXITピル』を飲んで “尊厳ある死”を
迎えることになっている彼ら
それは苦しまないでいいからだけど…
路上生活者や不法入国者には与えられないとか。この期に及んで
でも、飲まない自由もあるはずで。
妊娠中のソフィーは『赤ちゃんを殺したくないから EXITピルを飲みたくない』と言います。
アート (演 ローマンくん) は、
『僕も嫌だ。本当に皆が死んじゃうガスなの?何か方法はないの?』と反発します。やっばり演技力あり
『女王はシェルターにいる』と苦笑いしていた大人たち。
子どもたちだけ残されても… と思ったとしても、何とかしようと抗う姿を見せてほしいな。 それに、
日本人じゃないんだから(笑)、素直に全員『ハイ飲みます』ってなるかしら。
そうこうするうちに… 日付けが変わってしまいます。
彼らは全員 EXITピルを飲むのでしょうか? ソフィーやアートは?
結末は、予想はできましたが、なんだかなあ
ちょっと批判しちゃいます
随分前から考えていた企画とか。
ブラックユーモアとして、笑えればいいけれど… 今の世界情勢だと、ひきつるのです
何とかできなかったのでしょうか。
ローマンくんの弟たち、デカい
彼らに罪はないけれど、もっと小さい子だと印象が違ったのかも。
パシリみたいに、パパにコーラや氷を何度も取りに行かせるシーン、いらんわ~
来客だけでなく、妻や子どもたちにも気を遣うパパ。 居たたまれない気持ちになりました
見どころは、ドレスアップした美男美女を拝見できることでしょうか
最後のコーラスはじめ、音楽も素敵。
わがまま娘キティが、最後はママに抱きついていたのも、可愛かったです
長編映画は初めて、という監督。
張り切って、差別や戦争反対、環境問題や政府批判やら… 盛り込みすぎたのかもしれません。
冒頭の感じは好きだったので、私は、残念に思いました
言えることは、こんなクリスマスパーティーには、断固参加したくないということです