中国の大卒者の就職難① | 中小企業診断士グループ“YTD”のブログ

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しんしんです。

以前、論じた通り中国では最低賃金が上昇傾向にありますが、必ずしも中国人労働者全体がその恩恵を受けているわけではありません。ブルーカラー層では依然として人手不足が続いていますが、日本のメディアでも報じられることが多い「蟻族」と呼ばれる就職できない大卒者に見られる通りホワイトカラー職の就職難は今も続いていますし、今後の景気の失速を考えればむしろ悪化するでしょう。

単純労働者の就職難と大卒者の就職難の双方が続いた結果として、高卒者と大卒者の初任給における賃金格差が縮まる傾向にあります。

そして、こちらこちらのマンガで風獅されている通り、機会費用を考慮すれば高卒者の方が稼ぎが良くなるという逆転現象が生じています。

もちろん昇給幅については大卒者と高卒者との格差は依然として続いているため生涯賃金ではまだ大きな差があるでしょう。しかし日本で見られるホワイトカラー労働者の賃金の据え置きは中国でもすでに始まっています。

ただし、表面的には同じように見える大卒者の就職難でも日本や先進国で見られる現象と中国のそれとを単純に同一視することはできません。国内のメディアではカバーされていない、または誤解されているこの問題の本質について次回論じてみたいと思います。


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