![中小企業診断士ユニット“やったるでー48”](https://stat.ameba.jp/user_images/20120304/15/yattarude48/a2/3d/j/t02200184_0245020511831514876.jpg?caw=800)
雷雲となって闇夜に舞い上がった無数の龍がガジュマルの樹を真っ二つに引き裂いた夜、孫嗣志(奥田瑛二)の家に不思議な力を宿した女の赤子が誕生した。しかし孫家再興を悲願していた嗣志は、女児の誕生に肩を落とす。名前すら与えられなかった女児はみずからを真鶴と名付け、父の知らぬ間に優れた学力を身につけていく。月日が経ち、嗣志が官史登用を目指して養子として迎えた兄の孫嗣勇が家出をしたことで、真鶴は父の悲願を果たすために、女を捨て、清国生まれの宦官で孫家の養子、孫寧温として生きる決意をする。そして見事、史上最年少で官吏登用試験を突破するのだった。
(公式HPより)
ゆんたくです。
今日紹介するのは沖縄県出身作家の池上永一による同名の小説を映像化した作品だ。同じく同県出身の仲間由紀恵が主演し、昨年7月にBS時代劇で放送、そしてこの1月28日に3D映画として封切りとなっている。
“琉球ロマネスク”を謳ってはいるが、ご都合主義的ストーリー展開やGACKTや高岡早紀ら脇役達の濃すぎる演技が目立ち、安っぽさを感じさせてしまうのは否めない。しかし始めから歴史的装いを持つライトノベルの実写版だと思って観れば十分に楽しめるだろう。
このブログで特に注目したいのは物語の中で琉球という国の置かれている(ほぼ史実通りの)立場だ。
当時の琉球は国王を擁立し独立国の体裁を取ってはいたものの、実質的には日本(薩摩)と清国の二重支配の下にあった。このような状況でさらに列強アメリカからペリーの訪問を受け、開国を迫られていた。
さながら少数の大手取引先に依存している地方の中小企業に、IT化やグローバル化の波が追い打ちかけているような状況だ。
そのような中でも主人公の真鶴(孫寧温)は琉球が生き残る道を見出すべく、自らを犠牲にして奔走する。そして東シナ海と太平洋の間にあるという地政学的な琉球の位置付けと自身の頭脳を最大限に活かし、ペリーの目を日本に向けさせ、琉球から撤退させることに成功する。
とは言えそれも一時しのぎ。周知のように琉球はこの後日本に“吸収合併”され沖縄と名を変える。そして太平洋戦争後にはアメリカに“譲渡”、さらに1972年の沖縄返還で再び日本に“買い戻される”という運命を辿る。
しかし物語の最後に真鶴は次のように語る。
「消えたのは幻想だけです。国は滅びましたが民は生きております」
琉球から沖縄へと名前を変えても、“ぬちどぅ宝”の想いや独自の美意識などはいつまでも受け継がれていくのを真鶴は確信するのだった。
【診断士的学び】
形態は変わっても組織の持つ“らしさ”は人の中に残る。そしてその“らしさ”を活かした事業はいつまでも引き継がれていく。
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