昨日の記事の続きです。
Stable DiffusionのデータセットLAION-5Bには58億以上の世界中のデータが入っており、無断で利用されています。
日本でよく使われるフリー素材サイトの写真も見つかります。
無料で使えるサイトもありますが、維持費用をまかなうため寄付を求めており、また商用利用は有料・法人会員に限定するサイトもあります。転売や成人向けへの利用を禁じるなどの利用規約も設けられており、自由に使えるわけではありません。
しかしひとたび生成AIに使われてしまうと、これらの規約も意味がなくなり、収益にも影響します。
生成画像に元の写真やイラストのウォーターマークやサインが出ることがありますが、消すツールもありますし、Photoshopを使える人なら簡単に消すことができます。
写真を投稿販売している人は、無断でAIを利用する人に著作権を侵害される可能性があります。
以下見つかった日本の素材サイトの画像の一部です。
他にも多数ありますので心当たりのある方は検索してください。
amanaimages
pakutaso
pixta
写真AC
イラストAC
日本語で使える米国のサイトPixabay
生成AIイラストにはこれらの写真やイラストが使われています。
問題は世界中で使われ、使用したデータも公開されていないことです。日本でネットに投稿されているイラストは、データ非公開のものばかりです。使用ソフトも非公開、AIを使用していることすら隠す人がいるため、信用できません。
使われる人は何も言えず全くの無権利状態に置かれています。
日本写真家協会が「生成AI 画像についてその考え方の提言」を発表しました。撮影者の立場からは当然の要求だと思います。
ぜひ全文をお読みください。
生成AIを利用して作成した二次的著作物に対して、原著作物の著作者名ないし出典(複数の可能性もあり)と、利用者(二次的著作者)名の明示義務を設けることも検討する必要がある