第4話 何か困ることがありますか? | 家賃減額の決定版

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出て行けと言われるのを恐れて、遠慮がちに暮らし、割高な家賃まで払っていたのに、家主の都合だけで「立ち退き裁判」にかけられた私が、第二に悟ったのは、こういうことです。


家主に嫌われることを恐れていた私が、家主に「出て行け」と言われ、裁判にまで訴えられ、裁判の中では家主側弁護士ののテクニックとして悪口だの言いがかりだのをボロボロに言われ、「なにわ金融道」の中の「賃借権を利用した居座り」であるかのように表現され、ということになって、どうなったと思いますか?


私の暮らしは、何も変わっていません。まったく問題なく、以前と同じ暮らしができています。いえ、以前より、ずっと気楽です。


以前は、「部屋の備品が故障でもしたら、直してくれと言いにくいから、気をつけて使おう。第一、すぐに直してもらえなかったら生活に困るし」などと、気を使って暮らしていました。今は違います。壊れそうな部屋の備品というと、湯沸かし器や換気扇などの機械類がありますが、機械には寿命があるので、ある程度の年月使っていれば、壊れるのが当たり前です。壊れたら、すぐに直してくれと言いますし、もし直してもらえないとしても平気です。


私の部屋の備え付けの備品が壊れたら、どうするつもりか、ご説明しましょう。


その場合、私は、家主に電話をすると同時に、要求が通らないようであれば自分で修理して代金を請求するという内容で、すぐに期限を切って書面を送ります。請求した代金を家主が払わなくても、全然困りません。まず裁判を通してからか、通す前にやっていいのかはまだ調べていませんが、私が払う家賃を、家主に対する債権として差し押さえればいいのです。


後で書きますが、裁判というのは、実は、そんなに難しいことでも面倒なことでもありません。月一回または一月半に一回、双方で決めた日に出廷さえできればいいのです。出し合う書類が勝負なので、口下手でも平気です。証人尋問以外は、出席時刻から30分以内、実質5分(待ち時間の方が全然長いです)で終わるので、営業職の方なら1,2時間都合して寄れるし、学生なら、授業がない時間帯に出られます。


以前の私にとって裁判所は「難しいところ」「恐れ多いところ」でしたが、訴えられてしまったら、もう全然平気な場所になってしまいました。


条例を調べて、家主が修理すべきと認められるような部分の故障ならば、確実に修理してもらえるか、修理代金を払ってもらえると、今の私にはわかっています。すぐに直してもらえないことで暮らしに損害があったら、その損害賠償も払ってもらいます。まず裁判を通す必要があっても、裁判にかかる費用と、出廷するための手間賃は、敗訴した側が払うことになります。そして、どちらが敗訴するかは、借家に対する都条例などを見れば明らかで、まず調べてから訴えれば、こちらが敗訴することはありません。


私は昔、部屋にある機器について、自分は「壊れてしまって・・・直していただけますか・・・」などと、お願いする立場だと思っていましたが、今は違います。家主に嫌われるどころか、勝手に進めていた事業計画がつぶれて数億かの損をかぶった家主に、当然憎まれている今の方が、ずっと伸び伸びと暮らせています。


家主に裁判までされる、ボロクソに中傷される、当然憎まれているだろう、そこまでの関係になった今、昔は家主の顔色を見て暮らしていた私がどうなったでしょう。以前より気楽で楽しい生活です。


私にはここで暮らす当然の権利があると知っているからです。


私のこの話は、家主にとって億単位のお金がかかった戦いの話で、月に千円単位で少しでも家賃が安くなればいいなあ、と考えているあなたが今後たどる道のりとは違います。


けれども、このことだけは言えます。「家主に嫌われたり、気まずくなったりして、何か困ることありますか?よく考えてみて?」ということです。