ITサービスマネージャは、問1で「改善」と「変更管理」の組み合わせの問題が出題されました。

 

これもSTの問1と同様、令和元年問1と同じような問題なので、令和元年問1で添削を受けていた人は、準備していた題材と添削での指摘事項を覚えていて、あがいていたらいい線いけたんじゃないかな?

 

「改善」をテーマにした問題は、毎回注意しなければいけない最重要テーマのひとつなんだけど、DX&アジャイルで最も変化があるのが変更管理プロセス並びにリリースおよび展開管理プロセスなので、ここに照準を当てていた受験生も多かったように思う。

 

この問題なら…A評価のポイントは次の点だと思う。

 

1)新旧の変更管理プロセスを書く(設問イ)

 

新旧の変更管理プロセス、CABの運営方法(いつ、だれが、どういう目的でを含んだ具体的なもの)を具体的にわかりやすく書けたかどうか。

 

比較して変更点がはっきりするように、いずれも箇条書きで書くほうがいいところ。ぱっと見で分かったほうがいい。

 

①既存の変更管理プロセス(CAB含む)

箇条書き。なぜこれがベストだったのか理由も必須。ウォータフォール型、内部統制上の理由であることが必要。設問ウで回収する承認を含めること。

②設問アに書いた環境変化で生じた問題点

ここは設問アと関連付けることが必須。

③問題点を解決するための新変更管理プロセス

上記の①に書いた内部統制上の理由が、新プロセスでも担保されていることが必要。設問ウで回収する承認を含めること。

 

設問イを上記のようなポイントを押さえて、かつ分かりやすく具体的に書いていれば大丈夫だと思う。特に「いつ(どのタイミングで」というのがわかりにくい論文が多いので、時間遷移をはっきりさせることはマスト。

 

2)環境変化(設問ア)

 

DXやアジャイルの必要性に関連して、変更管理がネックになっているという設問イにつなげられる内容であればOK!

 

3)評価と課題(設問ウ)

 

設問イで振っていてもいいし、ここに書いてもいいけれど、効果を評価するKPIを明確にして、目標値や基準値を定量的に書いていればベスト。評価の部分は問題文を意識してそうする。変更要求の承認が既存プロセスと同レベルであることを設問イでも書いていて、それで評価をするのもあり。そっちなら、それだけでもOKだと思う。どっちかね。

 

課題は、最後の最後なので何でもいい。後日講評される採点講評では「ちゃんと書け」みたいな指摘があるかもしれないけれど、最後の最後なので精度のいいものは誰も書けないので大丈夫。KPIや承認に若干問題があったとすればいい。なんでもいい。書いていればOKだと思う。

 

基本、この3点(特に設問イの必須事項)がクリアできていれば大丈夫だと思うが、過去問題そのままなので全体的によく書けている論文が多いとは思う。なので、設問イの「内部統制に絡めた部分」と「承認」、新旧プロセス比較のわかりやすさで差をつけられれたかどうかがポイントじゃないかなと思う。

 

サービスマネージャは経験者で論文苦手か、未経験者で論文得意かのいずれかなので、システムアーキテクト同様、そんなにA評価のレベルは高くない。

 

令和元年問1で添削を受けていた人はいけたんじゃないかなと思う。その問題で抑えるべきポイントと自分自身の課題を知っているだけでも。