あくまでも感想です。

 

 

問2は…過去問題で言うと…「評価」という点ではH20-3になるけれど,これはPJの初期から評価を目的としていたケースなので微妙に違う。それよりも…PJ目標未達成のPJを終わってから評価するので…H30-2が一番近いかな。

 

H30-2なら,たくさん添削したから…これで準備した人はこっちを選択したと思う。

 

ただ…設問アがこれまでずっと「プロジェクトの特徴(あるいは概要)」だったのに対し,今回は2問とも「目標」になっている。問1の感想にも書いたけど,この「pjの目標」を勘違いしている人にとっては厳しいかも。テキストにはしっかり書いているし,添削でも全部指摘・修正してきたから…そこは大丈夫だと思うけど。

 

 設問ア

 

この問題も,出だしが「プロジェクトの概要」や「特徴」ではなかったけど,問われていることは同じ。なのでタイトルだけに注意して用意したものを書けばいい。

 

・開発プロジェクトの独自性=PJの特徴だもんね

 

これも最近の傾向通り…予測型でも適応型でも書ける。これも予測型で全然大丈夫。但し下記に注意するのは問1と同じ。

 

予測型…PJの目標=QCD≠PJの目的

適応型…PJの目標=PJの目的≠QCD

 

そして目標未達となったのは必ず定量的に。納期遅延(部分稼働)でも,コスト増でもダブルでもいい。品質不良は結局コスト増や納期遅延で解消することになるので避けた方が賢明。印象も悪いしね…「品質が悪かった」ってのは。

 

後は,ステークホルダに与えた影響。これもH30-2でも問われていることなので…簡単に言えば「どんな迷惑をかけたのか?」ってところ。

 

 設問イ

 

ここはちょっと難しいけど,直接の原因と(究明しないとわからない根本原因)を分けて書かないといけない。

 

ただ…進捗管理やコスト管理における「兆候」で考えたものを応用すればいけるはず。「兆候」の問題には「原因分析」がセットになってるから。分析しないとわからない原因は真の原因だと言える。

 

いずれにせよ,次の視点で書けていればOK

 

・直接原因…見たり,ヒアリングでわかる原因

・根本原因…分析して初めてわかる原因

 → 究明するために行ったこと(真の原因分析)

 → 上記の結果=根本原因

 

原因分析はQC7つ道具等を使えばいい。

 

 設問ウ

 

設問イで書いた根本原因に対する再発防止策と,それを組織に定着させるための工夫を書く。

 

再発防止策は,設問イの根本原因に対するものとして考えないといけないけれど,それを定着させるための対策は次のような一般的な方法で十分。

 

・全社向けの報告会の開催

・上記に関する勉強会でもいい

・失敗PJデータベースへの登録

・会社標準への反映

 

 まとめ

 

・PJの独自性=特徴

・PJの目標(予測型,適応型にそれぞれ適したもの)

・PJの目標の未達(定量的に詳しく)

・直接的(容易に見つかる原因)

・根本原因の究明(ヒアリングや調査ではなく分析)

・根本原因(特に重要)

・再発防止策(特に重要)

・再発防止策の啓蒙活動

 

上記を書いていれば大丈夫。この問題も…普段から具体的かつ定量的な表現を心がけようと注意している人は案外少ないから,そこをクリアしていれば大丈夫。

 

事前に組み立てておく必要があるのは…ヒアリングや調査だけでは見えてこない根本原因を分析して把握すること。そしてそれの具体的な再発防止策。そこだけ。

 

ただ…おそらく,根本原因も「分析しないとわからない」ことじゃなくてもA評価はありうると思う。逆に,そこを意識してクリアしていれば安全圏だと思う。

 

初見では,なかなかそこ書けていないので。添削で指摘した人も多いので…その人たちはクリアできていると思う。

 

この問題も…しっかり準備した人は,とても解きやすかったと思う。