あくまでも感想です。

 

 

過去問題では,あまり見かけないタイプの問題ですが…そもそもPM試験の午後Ⅱって設問アに書く「PJの特徴」に対して,「どうテーラリングしたのか?」を設問イに書くというのが基本なので,(問題文中に書いている)リスク,スコープ,ステークホルダ,プロジェクトチーム(体制),コミュニケーションのいずれかを「PJの特徴」として,開発標準がどうで,それをどう変えたのか?を書けばいい問題。

 

過去問題の,リスク,ステークホルダ,プロジェクトチーム(体制)の問題をアレンジすれば…自分の準備してきたものを十分応用できる。スコープやコミュニケーションでもOK。

 

・新人が初めて入るPJだから動機付けした(H21-1)

 →他の人間関係管理でもいけそう。

・リスクはどれも特有だから…(R2-2,H28-2他)

・ステークホルダもしかり…(R4-2)

・スコープにつなげれば,新技術(R2-1)でもいけるかも。

 

特に,僕の講義や添削では「設問アに書く「PJの特徴」に対して,「どうテーラリングしたのか?」を設問イに書く」ってことをずっと言ってきたから,設問アに特徴を持たせていれば,多くの過去問題で準備したことが使えたと思う。

 

 

 設問ア

 

出だしが「プロジェクトの概要」や「特徴」ではなかったけど,問われていることは同じなので…タイトルだけに注意して用意したものを書けばいい。

 

PJは,最近の傾向通り…予測型でも適応型でも書ける。予測型で良いと思う。但し,下記に注意。

 

予測型…PJの目標=QCD≠PJの目的

適応型…PJの目標=PJの目的≠QCD

 

後半に「PJの特徴」として…リスク,スコープ,ステークホルダ,プロジェクトチーム(体制),コミュニケーションのいずれかを具体的に(必要に応じて数値を入れて)書いて,そうした理由とともに。

 

問題文の「PJを取り巻く環境,スコープ定義の精度,ステークホルダの関与度や影響度,プロジェクトチームの成熟度やチームメンバーの構成,コミュニケーションの手段や頻度などに関して独自性がある。」という記述のことだから,そこも参考に考えればいい。書くのはここ。

 

 設問イ

 

まずは問題文の「マネジメントの役割,責任,組織,プロセスなどを定義する」という部分について書く。マネジメントの役割は,予測型と適応型で違うことにだけ注意。

 

予測型…強いリーダーシップ

適応型…支援型。権限を委譲して自律性を育む

 

その後,どうテーラリングしたのかについて書くんだけど,何をどうかっていうところから…

 

会社のPJ標準をベースにしていることを書く。過去の経験でもいいと書いているが,会社標準の方が使い勝手がいい。

必ず準拠しなければならないとか,テーラリングしなければならないとか,PMOの承認がいるとか…いくらでも書ける。

 

・会社標準がどうで

・それをどう変えたのか?

・その狙い,理由

 

これぐらい書いておけば十分だと思う。これらは添削した人にはいつも言ってた変更前・変更後の表現を使うとうまく伝わる。テキストにも書いている。計画変更の表現。

 

 設問ウ

 

設問イで書いたテーラリングについて,修正の有効性をどのようにモニタリングしたのか?が問われているので,管理指標を書く。

 

後は,いつものその結果と評価を書く。

 

必要に応じて行った対応も書ければいいけど,なくても大丈夫。設問ウの最後なので…600字を超えていれば大丈夫。

 

 

 まとめ

 

・PJの特徴(QCD以外)

・PJの目標(予測型,適応型にそれぞれ適したもの)

・PJ標準(変更前)

・テーラリング(変更後)

・モニタリングの定量的指標

 

それだけ書けていれば大丈夫。普段から具体的かつ定量的な表現を心がけようと注意している人は案外少ないから,そこをクリアしていれば大丈夫。

 

しっかり準備した人は,とても解きやすかったと思う。