あくまでも感想です。

 

 

この問題も一見すると新規問題のように見えるが…

 

この内容なら,品質管理の過去問題をアレンジして「品質目標をどこに設定するのか?」という観点で書けると思う。

 

特に操作性。例えば「誰にとっても使いやすいシステムを目指す」という品質目標をテーマにした内容だと書きやすい。「使いやすさとは何か?」とか,「既存社員だけでいいのか,まだ見ぬ新入社員にとっても使いやすくする必要があるのか?」とか…十分なコミュニケーションが必要だから。人によってばらつきがあるし,高い理想(=過度な期待)も語りやすいし。

 

でも,そこに気付かずに新規問題だと考える人も多いと思うので…そうなれば問1同様,かなり合格ラインは低くなるはず。多少のミスが入っても,チープなありきたりな内容でも,下記のポイントさえ押さえられていれば合格論文になると思う。

 

 段落分け,段落タイトルの例

 

1.プロジェクトの概要と目標及びステークホルダが目標の達成に与える影響

1.1  プロジェクトの概要と目標(400)

1.2  主要ステークホルダが目標の達成に与える影響(400)

 

2.計画段階

2.1 ステークホルダの期待について(600)

2.2 積極的に行ったコミュニケーション(400)

 

3.実行段階

3.1 認識の不一致とその原因(400)

3.2 解決に向け積極的に行ったコミュニケーション(400)

 

 

 設問ア

 

・PJ概要は「準備しておいた」やつをそのまま

・目標は,納期・予算・品質など。特に品質目標は書きやすい

・主要ステークホルダを数人あげて,彼らの影響度をはっきりさせる

 

ここでのポイントは「ステークホルダ」だけで話を進めずに,具体的にXさん,Yさんとして…その影響度を明確にすることが重要だと思う。

 

 

 設問イ

 

設問アで具体的に書いたXさんやYさんの要求事項を書く。計画段階だがスコープを定義して合意するプロセスなので,Xさん,Yさんの具体的な要求を書く。

 

→ そこに過大な期待,相反する期待の内容を入れる。ここが具体的に書けるかどうかがポイント。「過大な期待」,「相反する期待」という抽象的な問題文の記載のママで話を絶対に進めないこと。

 

そして,その内容を放置したら目標の達成(品質目標,納期や予算)にどんな影響があるのかをシミュレーションして書く。

 

三つ目は「積極的に行ったコミュニケーション」。会議ならいつ何回どんな会議をしたのか?通常のPJとの違いを含めて「特別感」を出す。

 

コミュニケーションだからと言って「具体的な会話」を書くのはおかしい。ドラマのようになってしまう。そうじゃなく,積極的に行ったことを時間や回数,そこでのツールなどで表現する方が良いと思う。

 

 

 設問ウ

 

設問イの施策だけでは取り切れなかった認識の不一致を具体的に書く。認識の齟齬や誤解なので,用語の統一やプロトタイプを用いたコミュニケーションにするのもいいだろう。

 

設問イは,あくまでも計画段階で行ったコミュニケーションであり,過大な期待や相反する期待の調整に過ぎない。それに対して設問ウでは,認識の齟齬や誤解なので微調整に入っていく感じになる。

 

→ 設問イは大きなずれ,設問ウは微調整(最終調整)という感じにすればいいだろう。

 

 

 まとめ

 

この問題のポイントは,ずばり…①ステークホルダ,②設問イの過大な期待や相反する期待,③設問ウの認識の不一致の3点が具体的に書けているかどうか。そこは,Xさんの意見,Yさんの意見として具体化すること。

 

そこがOKなら,後は設問イ・ウの積極的に行ったコミュニケーションの「積極性」を回数や時間,ツールの活用などで表現できるかどうか。施策やタスクとするために「会議」とするのがいいだろう。雑談が増えると思われないし,施策になるので。

 

上記2点をクリアしていれば大丈夫だと思います。