今日は…論文添削から始めています。

 

その中で感じたことを少々。

 

題名通り…「理由」や「根拠」を説明する時について。

 

 

理由や根拠

 

論文を書く時に,理由や根拠を説明することは重要ですよね。

 

まぁ…論文に限らず,日常のコミュニケーションでも重要ではあるのですが…最大の違いは”過去を共有”しているか否か。

 

普段のコミュニケーションは,お互いが過去の延長線上に会話をしているので,省略したり,指示語を使ったり,あるいは…ある目的のために,あえて理由や根拠を説明しないことも。

 

しかし,論文は…どこの誰が書いたのかもわからないもの。書かれていることだけで評価されます。したがって,5W1Hに必要な要素が多かったり,あるいは…理由や根拠の方が重要だったりするわけです。

 

「書いていることを信じてよ!」

「おれを誰だと思ってるんだ!?」

 

なんてのはNGですよね(笑)。

 

 

相手を想像することが重要

 

そのために,自分の意思決定や行動には,その都度理由や根拠を添えることが必須なのですが…なんでもかんでも詳細に説明すると,話が長くなるし…書ききることもできません。

 

そのために必須なのが…相手を想像すること。

 

「これは常識だから説明する必要はないよな」

「これは,説明しなくても相手もわかるだろう」

「これは,理由を書かないと信じてもらえないよな」

 

つまり…自分の書いたことによって,相手がどう思うのか?を想像して…相手がどのような説明を求めているのかを考えたうえで,それを書くわけです。

 

会話(対話)なんですね。

 

論文も,プレゼンも,講義も…実は全部,対話していることを想像しながら組み立てるべきものなのです。

 

 

相手のレベルを考える

 

なので…理由や根拠を書くかどうか決めるには,相手の考えている常識や相手のスキルレベルを考慮することが重要になります。

 

なので当然,IT業界以外の人には説明は長くなるし,同業種の人にはそれなりに簡潔になります。

 

そこ,大丈夫ですか??

普段から意識していますか?

 

論文を採点する人は,それなりのIT基礎知識はあるはずです。その分野の合格もしているか,可能な人たちなのでしょう。しかし,業界や業務が特殊であれば知らない可能性もあります。販売管理や生産管理,財務会計などのうち業界で差異の無い部分は知っていると思われます(そのために、常に標準や平均を知ることが重要なんですね。特殊であったり上位であったりしても)。

 

 

相手のレベルを考えた表現

 

なので…常に「これを言ったら,相手はこう思うはず。だから…」ということを考えて書かないといけないわけです。

 

「当然ながら」,「一般的に」,「普通は」という言葉を添えるのも,わざわざ説明しなくていいよねということを示唆し…理由を付けない理由にしているんですよね。

 

「通常なら…だが,今回は…だった。それは,…という理由があったからだ。」(相手は一般的にはこう思うだろうなと考えて)と説明したり,

 

「ここでも同様に,…をしていた」(これは常識だから説明不要だろう)と説明したり。

 

 

ズレていないか?をチェックする

 

添削をしていると,説明不足を感じたり,「あれ?この説明は不要なのに」と思ったりすることも少なくありません。「説明がどうしても長くなってしまって,どこを削っていいのかわかりません」という質問が来たりすることもあります。

 

論文を書く時に,それを伝える相手を想像して…ちゃんと対話(会話)していますか?

 

再チェックしましょう。

 

 

ちなみに

 

私は,添削している時は…三好個人ではなく,採点者になりきって(あくまでも想像ですが)添削しているのでご安心ください。

 

採点者が,どういうレベルの人たちか?何を知っていて,何を知らないのか?(もちろん,偶々知っているということも多々あるとは思いますが)を把握するために,論文試験を30回弱も受けているわけです。いろいろ試しながら(論文で不合格になったのは「未経験なので想像で書いてます」宣言をしてD評価だった1回だけ。それを除けばA評価100%。私失敗しないので笑)。

 

 

それでは最後に…いつもの癒しをどうぞ。

幸運の女神です。