システムアーキテクト 平成30年午後Ⅱ問3

「組込みシステムのAI利用,IoT化などに伴うデータ量増加への対応について」

 

/感想

 

IoTをテーマにした問題が出題された。SA試験ではH29問3でセキュリティの切り口だったけどIoTが出題されたが,それに続く出題になる。2年連続だが…ITストラテジストで,やたらIoTが出題されているし,H28問3ではSTの組込み系の問題で出題されている。

 

アベノミクスと経済産業省の狙いと,IoTの今の勢いからすれば,SAの組込み系で出題されるのは必然だったのかもしれない。

 

但し,組込み製品側でのデータ量が増加する状況を題材にしないといけないので,その点だけ注意が必要。

 

● 設問ア

 

①組込みシステムの概要で400字,②データ量の増加について400字書く。

 

①に関しては,その製品名称と,そこで取得するデータの種類,IoTで何をする予定なのかを書けばいいだろう。②に関しては,求める機能や性能と,そのためにデータ量が従来よりも増加する点について書く。データ量の増加に関しては,ここでは「データ量が増加する」程度で構わない。詳しくは設問イで書くので。

 

● 設問イ

 

ここで問われていることは二つ。

 

① データ量の増加で発生した問題

問題文の例(制約の例や,黒中点で表現されている4つの解決策の例)を見て,自分の書こうとしている問題と,同じような問題があるかどうかをチェックする。

 

その上で,まずはデータ量の増加について検討し,具体的な数値としてデータ量の増加の見込みを書く。これは1分間とか,1時間とか,あるいは1日でもいいが,どれくらいの時間で,どれくらいの量が増えるのかを定量的に書かないといけないだろう。ここがふわっとぼやっとしてしまうと,後々の判断ができなくなるからだ。

 

そして,制約について書いて,そのデータ量の増加に対応できないことを書く。これが問題点になる。理想はデータ量の増加でも制約の範囲内でカバーできることだが,それができない現状を書く。

 

② 考案した解決策とそれを選択した理由

問題文には箇条書きで4つの解決策の例が出ている。ここは経験者や,しっかりと準備した人でないと,思うようにその場で出てこないと思いがちだが,エンタープライズ系(サーバ側)との通信によr役割分担で書けば,なんとかなると思う。

 

特に通常は,リアルタイムもしくは一定のサイクルでサーバ側にデータを送るケースが多いはずなので,それを解決策とすればいい。箇条書きの2つ目~4つ目(つまり1番目以外)がそれなので,当たり前と言えば当たり前の解決策になるが,それをいったん立ち戻って(通信しない場合などだと考えて)制約として①に書ききれば,②も書けるはず。

 

後は,選択理由も忘れずに書けばOK。

 

● 設問ウ

 

最後に解決策の達成度について書く。これは解決策で,データ量の増加に対応できたかどうかを書けばいい。

 

但し,開発段階で未達事項などの問題が発生したケースが問われているので,開発段階ではすんなり100%達成できなかった苦労話を書くことも求められている。ここは普通に,テスト段階でデータ量の増加に対応するところで,一部未達なため,試行錯誤した部分があったことを具体的に書ききればOK。その上で最終的には,解決策の達成度に言及すればいいだろう。最終的には「達成した」でいい。

 

今後の課題に関しては,セキュリティ面,もしくは通信障害発生時の対策などについて言及していればいいだろう。

 

● A評価のポイント

 

IoTをテーマにしているものの,「データ量の増大」に対応できるかどうか当初は不透明だったというケースをピックアップ。実経験でも知識だけの疑似経験でもいい。具体的に,どんな時間(期間)に,どれぐらいの量のデータが発生するのかを書いていれば,第一段階クリア。

 

後は,制約,問題,解決策について整合性が取れる内容であればOK。

 

上記の2点をクリアした上で,具体的に表現できていて,かつ数値が必要な部分はしっかりと数字を出していけば,多少設問ウでミスっても,ギリギリA評価で留まれるだろう。

 

 

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