自分でいうのもなんだが…俺は優秀だ。
優秀な人材は、銀河~流れ星銀 のように、決して媚びないし、誰にも飼い慣らされない...それが、ITエンジニアの世界だ。
そう思っていたさ、昔はね・・・。
しかし、それが今どうだ?
俺は・・・とある会社の、とある人間に、社蓄以上に飼い慣らされてしまっている。
まずい、まずいぞ俺!
そいつは、乃木坂46のイベントを引き合いに出してくる。
仕事の予定が入っている日に、後から、乃木坂46のライブが入ってきたら・・・奴はこう聞いてくる。
「え?その日、乃木坂46のイベントが入ったんですか?行きたいんですか?」
優秀な俺は、その優秀な頭脳を駆使して先を読んでみるが・・・結局答えはいつも同じだ。
「はい。行きたいです。」
なぜか敬語だ。
娘と同じ年齢ぐらいの奴なのに。
「えーでも仕事ですよね~。社会人ですよね~。大人ですよね~・・・っていうかおっさんですよね。アイドルのイベントに仕事ほったらかして行きたいんですか~?」
と無表情で追い打ちをかけてくる。
本来なら、銀河の銀的な俺は・・・
「知るか、ぼけ!やめたらー!」
と言って縁を切るはずなのだが(優秀だからな)、この先奴が、ちゃんと調整して、最終的には何とかしてくれることを知っている俺は、それを期待して・・・その仕打ちに耐えてしまう。
すると・・・
「仕方ないですね~。貸しですよ、貸し。今度、僕が何か仕事頼むときにちゃんと返してくださいよ。」
と言って、調整してくれる。
するとなぜか・・・くそ憎たらしい奴なのに、
「あ、ありがとうございます!」
と感謝してしまう自分がいる。
しかも、なぜか敬語だ。
結果・・・社蓄以上に、忠誠を誓ってしまう。
銀河の銀も、もはや野生ではなく、“お手”でも、“お座り”でも、なんでもする愛玩犬になってしまった。
尻尾振って喜んでるし。
最近では、「本当に俺は優秀なのか?」と、そんな疑問さえ沸いてくる。
恐るべし・・・乃木坂46の魅力
& 恐るべし・・・それを利用して、俺を意のままに操る奴
でも・・・これが本当の働き方改革に必要なものだと思う。
(半分フィクション、半分実話です。)