長くなっちゃった…ゴメン! でも重要なことだから…。

 

愚者は自らの経験に学び,賢者は他人の経験から学ぶ

 

もはや誰が最初で,どう言ったのかもわからないぐらいの真理になっているこの言葉。

 

プロジェクトマネジメントの理論が,まさにこれだから…よく研修で使わせてもらっている。

 

 

こんな感じで本にも書いてるし。見たことある人いるよね。

 

 

百聞は一見にしかずは…もう古い

 

「百聞は一見にしかず」のような…経験至上主義を全否定するわけじゃないけど…やっぱ故事は故事。普遍的なものもあるけど,時代にそぐわなくなった言葉もある。

 

情報の蓄積と共有ができなかった昔ならいざ知らず…

 

今,“百聞は一見にしかず”なんて言ってたらどやされる(笑)。

 

「避けられる失敗は,するな!」

 

って。

 

投資効果で考えたら…“一見”だけではなく“百聞”にも十分な価値はあるし,“百聞”だけでいい時もある。特に“百聞”しやすい今は。

 

 

○○は人なり

 

人使いの名人と言われている松下幸之助さんは「事業は人なり」という言葉を残しているけれど…経営だけじゃなく,政治も,経済も,社会も,技術の方向性も…結局は“人”を知ることなんだよなぁ。重要なのは。

 

物理や生物化学,数学なんかの理系もそう。研究対象は人じゃなくても…その活用方法や研究意義を突き詰めていけば,人類にどういう形で還元できるかという点に帰着できるし,

 

ITなんかもそう。今流行りの…AI(人工知能)やロボットなんかは,徹底的に“人”というものを研究しているよな。

 

あらゆるものは“人”に回帰する。だって人間なんだもん。

 

そのために…乃木坂46を見ているんだし。人の心に訴求して,人を動かすパフォーマンスを学ぶため。

 

ま,あまり言いたくないけど…実は,乃木坂46からしか学べないってわけじゃない。落語やお笑いはコミュニケーションスキル向上に役立つ。ほら,すべらない話,論文本で紹介してるよね。落語の世界には…「芸は人なり」と言う言葉もあるし…。あまり言いたくないけど。

 

 

まず,事前情報収集

 

そういうわけで…まずは独学で勉強する。資格を取る。それが重要。“勉強”に拒否反応を示すなら…旅行に行く前の,旅行ガイドや地球の歩き方だと考えればいい。

 

紛争地域の取材に行く一流のカメラマンは…「俺は全然怖くない!だからそんな情報必要ない!」なんて言わないよね。情報無いとギリギリを攻められないし,攻めたら帰ってこれないし。

 

一流だからこそ…ギリギリで勝負したいからこそ,他人の経験や情報をまずは収集する。

 

 

その上で攻める!

 

ここで注意しないといけないのは…情報の確からしさ。

 

どれぐらい正確なのか?によって,疑ってかかるのか,信じて乗っかるのか…それはどこまで確認するのか,などの行動指針を決める。

 

例えば先の一流カメラマンだったら,外務省のサイト,最近帰国した先輩カメラマンの話を聞き,それらをいずれも鵜呑みにせず,だからと言って否定的な眼でも見ず…あくまでも客観的かつ冷静に,ここでも“人”というものの言動における不確実さを加味して,自分なりの判断をする。現地のコーディネータの話も聞くだろう。その時も…彼らが真実を語るかどうかは,その国の文化,国民性,社会情勢などあらゆる情報を加味して,信頼度を決める。

 

少なくとも…自分がこう思っているからという…自分の尺度では判断しない。世の中には,自分よりも悪党もいれば,善人もいるから。

 

要するに…他人の経験(情報)があって初めて,その上に高度な思考をもって判断するというわけだ。言うなれば…

 

百聞して,百考したうえで,一見する

 

って感じかな。by三好語録(笑)。

 

まぁ…戦場に向かう一流カメラマンではなく,サプライズを楽しみたい一般旅行者なら…事前情報=ネタバレになるから,ノープランの方が楽しいけどね。

 

 

叱られる失敗,褒められる失敗

 

で。

 

百聞をしないで…失敗する。

→ これ,叱られる失敗ね。

 

百聞して百考したう上で…失敗する。

→ これ,叱られない失敗。

 

 

怒っていい失敗,叱ってもいけない失敗

 

で。

 

本当に怖いのはこっち。

 

優秀な部下って上のように考えている。だから自分の失敗も,叱られる失敗か,褒められるのかを…失敗した瞬間にわかってる。

 

だから,百聞して百考したうえでした失敗…すなわち誰もが経験していない貴重な経験になった時(新しいナレッジ,新しい法則が加わった時)…それに心を躍らせている時に…上司に,怒られた日には。…その上司のレベルの低さに辟易する。いくら人間的に良い人だったとしても…それを凌駕するぐらいレベルの低さに嘆くだろう。叱るのもダメ。一緒になって喜べる上司だった時に,初めて「この人信頼できる!」って感じる。

 

俺…これまで,こんな経験ばっかだからよくわかる(笑)。

 

乃木坂の舞台「あさひなぐ」でもあったよね。二ツ坂高校の主将えり(生駒里奈さん)が,愛山高校との練習試合で先鋒に抜擢され…試合には負けちゃったけど,戦えることに手ごたえを感じ

てほくそ笑んでいた時,やすこ先生は怒らなかったよね。愛情たっぷりの小言は言ってたけど。

 

あそこで…「全勝だって言ったのに!」ってヒステリックに怒りまくっていたら…人間関係なんかできるわけがない(笑)。

 

逆に,「百聞は一見にしかず!」,「俺は何事も自分の眼で見て,経験しないと入ってこないんすよね。」と言って,勉強しないことを正当化しようとしている調子こいてるバカは…失敗した時こそ,こっぴどく叱らないといけないし…それを繰り返すようなら,感情を加えて怒らないといけない。パワハラにならないように弁護士と相談しながら法の範囲内で。

 

よく…「怒っちゃダメ。怒ると叱るは違うんだから。」って言う人いるけど…甘すぎる。人間なんだから感情はあるよね。理由があれば怒ってもいい。法に触れるやり方は自分が損をするので,法の範囲内が絶対条件だけど…それでも“怒り”は見せないといけない時はある。こぶしを握り締め,奥歯を噛み締めて体を震わせて…そうしないと伝わらないものもある。

 

そうしないと…

 

優秀な人は自分を見限って去っていき,そうでない人が自分の元に残る。

 

そんな人生になってしまう。

 

自分が動くより,人を動かすことが仕事の中心になった時…それじゃあ成功しないよ。

 

 

社長になっても勉強が必要な理由

 

社長になったら自分の意のまま,感情のママ…機嫌の悪い時には怒鳴りちらし,気分しだいで褒めたり怒鳴ったり。社員は着火点がわからずにびくびくする…

 

そんな専制恐怖政治も可能だろうけど…そんな会社,長続きするわけない。

 

売り手市場の今,自分好みのお城を築きたいのなら…社長になっても,間違いなく失敗する。

 

でも,そんな社長がなぜ生まれるのか?

 

多くの場合,判断基準すらわかってないんだよ。勉強していないから。だから部下が何を勉強しているのかがわからないし,何を勉強すべきかも指導できない。他人の経験に学んでいないから,怒っていい時,叱る時,褒める時…それがわかってないんだよな。

 

だから経営者も…勉強が必要なんだよ。

 

部下が自助努力をしているのかどうか?を見極めるためにね。

 

それをしないと…勉強しない奴,社長に対するパフォーマンスが上手い奴,直前にならないと何もしない後追いバタバタ型社員を高く評価してしまうことになる。

 

陰で努力している優秀な奴,長期的視点で事前の準備を万端にしてバタバタしない社員,だからこそ余裕のある社員を低く見るんだよな。

 

前者は残業時間が100時間を超えサービス残業もしている頑張り屋さんで,後者は残業しないドライな奴。能力があるかもしれないけど頑張っていない奴って…ハァ(ため息)。

 

挙句の果てには…前者には優しく声かけ。後者は下手すりゃハブる(笑)。

 

俺は優秀かどうかは別にして…先を読みきって誰よりも早い段階から遠い未来に向けて必要なスキルをキャッチアップして,バタバタしないようにしようという…後者の方針だからよくわかる。

 

上からは嫌われることはあっても(まぁ生意気だから仕方ないけど),評価されることは少ないかな。前の会社では,偶然そういう上司にあたってラッキーだったけど,子供の頃は,学校の先生には総すかんされてたからな。

 

完全に…評価する側の問題なのにね。

 

今上司であるあなた!もうすぐ人を評価する立場になるあなた!社長さんもね!

 

勉強不足で,こんな風になっちゃだめだよ!

 

特に働き方改革で,生産性向上が叫ばれる今…何もしなかったから準備が遅れ,バタバタしているような奴の…その“本当なら避けられたはずの頑張り”を褒めるばかりじゃ,優秀な人材はあなたの元には残らないよ。

 

 

 

最後にもう一つ…アドオン。

 

ちなみに…俺と同じようなタイプの人間は,すなわちバタバタ型の後追い努力(事後対策中心の火消型努力)をしたくない,事前予防的努力をしている人は…日々,努力を見せる必要のないテレワーク(自宅での仕事)にしたら,むちゃくちゃ楽だよ~。

 

たっぷり余裕をもって仕事をしていても,そのアウトプットから…すごく頑張った,凄く忙しかったと想像してもらえるから。見えない分優しく気遣ってもらえるし(笑)。

 

まぁ,目の前の努力じゃないからね。それがずっと昔の話か,それとも昨日の話か…本当はどっちでも同じなんだから。

 

 

(つづく)