今日,「秘密のケンミンSHOW」で…
「大阪人は,後輩が先輩をいじる。」
というのをやってた。
確かにそうだけど…これって先輩だけじゃない。上司でも社長でも…慣れてきたら,そのうち“いじる”ようになる。お客さんでも,取引先でも…同じか。
でもこれって,大阪(関西)だけなのかな?
先輩をいじる方が冗談だって伝わりやすいからな。後輩が先輩をいじるのは愛情表現で,尊敬できるし,好きだからだもんな(だから尊敬している後輩はいじる)。要するに,それなりの人間関係ができている相手だけ。番組でも言ってたけど。
なので…
「先輩はいじられてなんぼ」
ほんとこれだな。番組の該当インタビューでも言ってたけど。
関西では,ディレクターがプロデューサをいじってて…プロデューサが…
「お前,俺,プロデューサやぞ!」
って突っ込んでたらしい。普通は,この後に…「お前よりずっと偉いねんから,敬え,敬え~」っていうのがボケのパターンかな。
結局,先輩いじりって…子供が親に,彼女が彼氏に(又はその逆)甘えている光景や,動物の甘噛みに似ている。
先輩いじり→交渉の練習
で,この話で思い出したんだけど…
いつも…ビジネススキル講座では,こんなこと言ってる。
「交渉力に自信が無い人は,単に交渉の練習をしていない人」
交渉力の練習って…「絶対に断られる」ような内容を,「断ることに対して抵抗がゼロ」の相手に持ちかけて…なんとかYESに変えるっていうのが一番練習になる。
例えば…花見の場所取りを誰かに頼む時,
相手が後輩だったら…スムーズに話は進むと思うけど,交渉力の練習には全くならない。
でもこれが…先輩だったらどうでしょう?上司だったら?社長だったら?
「社長!申し訳ありません。僕,本当に社長と花見したいんです!でも…仕事があって場所取りできないんです。なので社長,朝から場所取り行って,場所確保しておいてもらえませんか?」
交渉力の練習にはなるよね。下手したらクビだけど(笑)。
で…これって,いじりの延長だよね。
社長でも乗っかることもある
で,大阪の社長だったら…実はこういう時に色気が出たりするんだよね。
「これで俺が…実際に場所取りでポツンと一人で座ってたらおもろいかな?」
とか…
「知ってるか?こいつ,社長のこの俺に花見の場所取りさせんねんぞ(笑)。なんで社長のこの俺が(泣き)…俺,ほんまは偉い人なんやで(泣き)…」
って話ができるよなとか…
それで…ほんとに場所取りをすることも。
さんまさんもよく言ってるけど…大阪の人間は,面白い話になるかどうか?後々,面白トークに使えるかどうかだけで判断するところあるからな。
それで絆が深まったりもするので…交渉上手になるのかも。
交渉の基本
まぁ…交渉の基本って,時に“鬼気迫る迫力で圧倒する”っていうシーンもあるだろうけど,普通は,
“笑顔で,冗談っぽく言ってみる”
ってのが王道。これならきつい条件ぶつけて探ることもできるし。
政治家や経営者の交渉シーン見てたら多いよね。
で,これが…“先輩いじり”で培ったノウハウだってなんか納得。
甘え上手な人は可愛いし,甘噛みしてじゃれてくる動物もかわいいよね。
言うこと聞きたくなる。
ここ一番の交渉事をまとめるスキルや,人間関係ができていない人との交渉を上手く進めるスキルは,これにあらずかもだけど…
少なくとも,交渉の練習になっているわけだから…
そういう意味では,冗談の言える人間関係を構築することや,冗談の言える人になることを考えるのも…
ひいては交渉スキル向上になるのかもしれない。