資格の話をしたので…ここらでちょっとこれからの方向性について考えてみよう。

 

情報過多の今,どういう知識が必要なのか?っていうところかな。

 

 

AIやロボット,ビッグデータ,IoTなど…情報技術の進展が,職業を奪うだの何だのと言われてるけど…その1次情報は,海外の大学教授が言ったことに,いろんな人が便乗して言ってるだけで…

 

正直,ITの何たるかもしれないコメンテーターや,政治経済関係の専門家に言われても…ピンと来ない。

 

というかちょっと違う感覚。

 

そもそも…今の日本は少子高齢化が進み,人口減少期に突入しているわけだから,どんどんAIやロボットを活用していかないとおっつかない。外国人を登用しようにも,言語の壁も高いし,相対的にモンスター化している消費者の扱いもあるし,難しい。就職戦線は空前の売り手市場だし,中小企業は人材難,後継者不足が常態化して…トップがリタイアしたら廃業せざるを得ないところも普通に多い。

 

そうした背景から考えれば,AIやロボットで…まずは単純作業や,正解のある判断業務から人間を開放しないといけないことは自明。

 

問題は,そこに…今政府が主導している「働き方改革」が,どう絡んでくるのか?だ。そっちの影響の方が大きいと思う。

 

「同一労働同一賃金」は,日本にはまだまだ馴染みの無い“職務給”や“ジョブグレード制度”の導入であり,そこが…AIによる生産性向上の影響を受けて,どんどん安くなっていくはず。それが暗黙の職務転換を要求することになってくるので…その流れに乗っかれば大丈夫。

 

ただ…労働契約に関しては,“期間の定めない契約”を増やす方向だし,期間の定めのある契約も,非合理的な雇い止めには厳しく対処する方向にあるので,職務転換の圧力はかなり強くなるはず。それでストレスになるかも。

 

また…時短,及び裁量労働制の拡充の方向にあるので,会社での生産性向上のため…人間関係は希薄になり,某企業の倉庫での作業のように…黙々とただただピッキング作業のノルマをクリアするためだけに働く形になるだろう。さながら…ロボットのように。会社の就業時間内の研修なんかは…どんどんカットされていくだろうね。

 

そんな時代はすぐそこにあるので…そうなるまでに,勉強すべきことは…

 

ひとつは“IT”を知ること。

 

これは,ひとつは未来を正確に予測するためで,もうひとつは自らが技術革新の中核に入り込むため。一生勉強が続くので,それを苦にしない人だったら…食いっぱぐれは無くなると思う。

 

それともうひとつは“人”を知ること。

 

経営は“人”なり,マネジメントも“人”を知ることが不可欠で,社会は当然“人”で,経済も“人”…あらゆるものは,突き詰めれば“人”に行きつく。

 

そおそもAIそのものが…コンピュータの思考や能力を人に近づけることだよね。記憶力と体力(疲れないという意味で)はコンピュータの方が圧倒的に上なので,それを駆使する部分では人を超える働きをする可能性があるけれど…そこを除けば,結局,人の思考を乗っけようとしているんだから…人のことをよく知っていれば,AIの動きもある程度は読めるようになる。それに合わせてネット上に新たな人格を作ることもできるので…

 

結局,“人”というものをしっかりと勉強すべきだと思う。

 

社会の仕組みや,組織構造などの知識も,人がどんな役職,どんな立場になった時に,どういう思考を持つのか?という観点から考えるのであれば…とても有益な知識だと思う。

 

簡単に言えば…結局は「だって人間なんだもん」ってところに行きつく。

 

具体的には,心理学や哲学,歴史かな。