長女回想録❺”⑥運命のプログラム４番〜アイツの最後の運動会〜”

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今年の長女カンちゃんの
誕生会のリクエストは、
アイスケーキだった。

しかもそれは、
普通のいわゆるアイスクリーム屋さんで買うような
アイスケーキではなく、
大好きなチョコモナカアイスとお餅アイス。

それが、カンちゃんのリクエストだった。

それをコーマルとともに、ピラミッド状に積み上げて、
「１５」のキャンドルを立て、
お誕生日ケーキに見立てた。

アタシにもっと美的センスがあれば、
おしゃれに盛りつけできたのかもしれないけれど、
カンちゃんから、
「アイスモナカは丸ごと食べたい」とのリクエストだったので、
ブロックを積み上げるような仕上がりとなった。

リクエストだった
チーズケーキとミルクレープに、
お手製のバースデーメッセージプレートを立てて
バースデーソングを歌った。

「うわーーー！最高！！！ありがとうございます！」

当人がテンションマックスで喜んでくれたので、それが一番。

みんなでアイスモナカを頬張った。

初めての経験だった。

幼稚園年長児、小学校6年生、中学校3年生。

必ず迎える節目の最終学年度。

その一年間は

全ての行事が見納めとなるせいか

ひとつひとつが感慨深い。

殊に、我が家にとって最初と最後の経験は
家族にとって特別なものであろう。

お食い初め、
七五三など節目のものから、
授業参観、PTA活動、運動会など、
在園、在学中だからこそ、
味わうことのできる日常風景も、
最初の緊張感とワクワク感、
最後の達成感とほんの少しの寂しさはなんとも言えない。

幼稚園の入園式や小学校の卒業式。
長女最後のランドセル姿を見送った時、
決してこの後ろ姿を忘れまいと、見えなくなるまで見送った。

3年前の小学校最後の運動会。
アタシはアイツの姿を未だに忘れることができない。

アイツの中に、天国と地獄を見た。
ただし、それはアイツにとって、
歩んできた時間15年分の糧となっていることは
間違いないだろうと思う。

実に大きくなった。

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