２０１５年夏。
日本テレビ「１分間で人生が変わる深イイ話」が
岡本家にやってきた。
岡本家の日常が
全国のお茶の間に初めて登場したのは、
２０１５年８月１７日のこと。
まさに、この瞬間、
これまで岡本家という家族7人だけで回していた小さな滑車が、
大きく回り始めたのかもしれない。
岡本家だけでない、
いくつもの歯車が噛み合い、力を増して、
より大きく力強く、
他の誰かの力も加わって回してもらっているような、
そんな不思議な感覚に襲われた。
放送回を重ねれば重ねるほど
家族全員が感じる不思議な感覚。
それは、大きな発見でもあった。
岡本家にとっては、普通の日常のことだと、
通り過ぎていた毎日が、とても貴重なことに思えた。
これこそ、深イイ話が気づかせてくれたこと。
そして、
気づかせてもらうことが出来たのは、
岡本家に気づいてもらったからにほかならない。
日本テレビ深イイ話に続いて
岡本家のことに気付いてくれたのは、
双葉社の彼女だった。
彼女に初めて声をかけてもらってから、
およそ３ヶ月。
彼女の熱意が、関わる全ての人達の心を動かしたに違いない。
必死の奔走の末にようやっと動き出した、
岡本家本プロジェクト。
この時、アタシはある言葉を思い出していた。
自信を失いかけていたアタシに
深イイディレクターゆーきんからかけてもらった言葉。
「岡本家のいいところを
全国の人に届けられるように、全力で頑張ります！」
言葉には力がある。
気後れするくらいに力強い言葉を言ってくれる人に
また出会えるとは思ってもみなかった。
双葉社の彼女が言ってくれた言葉。
「岡本さんの本を読んだ読者の人生に
少しでも前向きな影響を及ぼすような
そんな一冊にできるよう、全力で頑張りますので
これからどうぞよろしくお願い申し上げます！」
なんてもったいない言葉だろうか。
アタシに何ができるだろうか。
２０１６年１月２１日。
岡本家にやってきた双葉社の彼女。
眩しいほどの笑顔で、アタシの前に現れたのは、
アタシより３つ年下の、小気味のいい女性エディター。
岡本家がパッと明るくなった。
（次へ続く→）
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