その瞬間は、
実にあっけなくやってきた。
そりゃそうだろう。
あれだけグラグラ、
いや、
ブラブラしていたのだ。
ブラブラの歯をのぞかせながら、
バタバタと習字教室に出かけたアイツを
バイバイと見送ったアタシ。
そして
ルンルンでアイツは帰宅した。
バタバタと習字教室に出かけたアイツを
バイバイと見送ったアタシ。
そして
ルンルンでアイツは帰宅した。
「ただいま帰りましたーーーーー！！！」
アイツはなにやら小さなお土産を持って帰ってきた。
「はー、抜けたー！」
そのお土産とは、
さっきまでアイツの口の中をブラブラとぶら下がっていた
歯だった。
そうか。歯が抜けたか。
（やっぱりそうか。）
見せてみて。
「いー！」してみて。
せ～のっ！
いーーーーーーーっ！
おおーーー。
本当だ。
さっきまでブラブラしていた上の前歯が抜け落ちて、
その下から、しっかり次の歯が生え始めているではあるまいか。
そうか、そうか。
時代が変わるのと同じように、
歯も生えかわるのだわ。
（間違いなく別のカテゴリー。）
本当だ。
さっきまでブラブラしていた上の前歯が抜け落ちて、
その下から、しっかり次の歯が生え始めているではあるまいか。
そうか、そうか。
時代が変わるのと同じように、
歯も生えかわるのだわ。
（間違いなく別のカテゴリー。）
春。それは成長の季節。
春になると、
タケノコが顔を出し、アスパラガスが伸びていくように、
歯も生えかわるのね。
（何度も言うけど、明らかに別カテゴリー。）
日々、成長を遂げる子供達。
その全てが新たな幕開けだと信じたい。
歯はたったの１度しか生えかわらない。
差し歯や入れ歯、歯にもいろいろあるけれど、
歯がこれまでの人生を支えてくれたと言っても過言ではない。（←極論だけど。）
これまで何度となく
食いしばってきた歯、
いつも踏ん張ってくれた歯。
ありがとう。
歯。
あなたがいるから、踏ん張れる。（しみじみ。）
