塾に行かないという選択をしたタイ兄貴。
行かないことを選んだといったら聞こえがいいけれど、実はもっと泥臭い。
行く行かないは別として、
いくつかの塾でラサールクラスのテストを受けた経緯がある。
運動会が終わり、小学校卒業に向けて考え始めた頃だろうか。
散々な結果に、アイツは入塾の土俵にさえ上がれなかった。
秋の入り口。
受験を控えた小学生たちは、最終調整の時期に入る頃。
塾に行くつもりはなかったにしろ、入塾を断られるなんて思ってなかったから、
アイツは相当悔しかったにちがいない。
「自分でやれるとこまで頑張ってやる!」
アイツの気持ちが固まった瞬間だった。
子供が親の分身とするならば、タイ兄貴は村長とアタシの分身。
つまり、そもそも大して高い学力が遺伝されているわけではない。
学力をアップグレードするには、脳内ソフトを更新すべく、
ひたすら努力、とことん努力するしかない。
そんなこと、アイツが一番わかっていたに違いない。
アイツの本気の挑戦が始まった。
挑戦が本番に近づけば近づくほど、塾に行かないという選択が
挑戦者にとって、こんなにも難しいものなのかということを思い知らされる。
相手が見えない。
情報が入ってこない。
自分がどのあたりにいるのかもわからない。
それは、親にとっても同じだった。
鎖国状態の岡本家に
「受験スケジュール、どうなってる?」と分析してくれる鉄人マダム。
「塾行かずに受かった人に、話聞いてきたよ!」と情報をくれる最強マダム。
「タイ兄貴の役に立てますように」と過去問集を譲ってくれた素敵マダム。
アタシは国語を担当し、算数はヨッシー(ヤスバーン父)に面倒見てもらい、
理科と社会は、自力で詰め込む日々。
最初に受けたラサール模試。深イイ話第三弾の放送であった通り。
結果は壊滅的なものだった。
でも、その結果がアイツを目覚めさせたことは間違いない。
あんなに頑張るアイツを、アタシは初めて見た。
受験まであと3ヶ月あまりのことだった。
(次へ続く→)
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