12月2日火曜日。

全国的に、この冬一番の寒波に見舞われた。

朝。

「行ってきまーす!」
子供達は歯の奥に力をいれながら、
冷たい風を受け止め、いつも通り登校した。

走り出したみーたんは、思い出したように振り向いて母に言った。

「持久走大会、祈っててくださーい!」



そうだ。きょうは小学校の持久走大会。

必死で長距離を走る子供達に
この冷たい空気は、いいことなのか、そうではないのか。



岡本家小学生チームは
この日のために練習を重ねてきた。

特にみーたんの意気込みは、相当なものだった。

公園、家の前、学校でもずっと走ってきた。

持久走大会のことを考えると落ち着かない日々が続いていた。


アイツは、母が手を振っても、緊張からかニコリともしなかった。

「10番以内に入る!」というのが、アイツの目指す、ゴールだった。



《位置について、ヨーーーーーーイ、ドンっ!》

合図とともに、小さなランナーたちが一斉に走り出す。

一様に短距離走のようにダッシュする姿が印象的だった。



先頭集団から引き離されないように、
アイツは必死に走り続けていた。

「みーーたーん!がんばれー!!!!」

大きな声でエールを送る母に、
アイツは目を合わしただけで、表情を変えなかった。

ただ、もう一踏ん張りの走りで、返事をしてくれたように思う。



学校から帰ってきて、走り、
学校に行く時も、走り、
お出かけするにも、走り、

とにかく日常生活を「持久走大会」へと繋げていたのだ。

5人兄弟の真ん中であるみーたんは、いつだって多くを語らない。

家でもいつも言いたいことを飲み込むタイプだ。

だからこそ、生き生きと練習に励む姿が、母には嬉しかった。

きょうはどれだけの量を走った!と報告をしてくれることに
母はオーバーなくらいに反応してきた。


持久走大会の本番だって、
順番なんて、母にとっては、どうでもよかった。




みーたんが、一生懸命頑張って取り組む姿を
こんなに近くで見られたことを、とても幸せに思っていた。


「あー!明日、がんばれますようにーー!」
「10番以内入れますようにーーー!」


走り続けるみーたんの後ろ姿に
ずっと祈り続けていたみーたんの後ろ姿が重なった。


「みーたん、がんばれ。」


ゴールする姿に
生まれたばかりの頃からのことが思い出されて泣けてきた。

年を取ると、涙腺が弱くなって困る(涙)


みーたん、持久走大会。第6位。

自分との約束を果たせたことを、喜び、この日、初めて笑顔を見せた。



みーたんは、頑張る時は頑張る女子だ。

母は娘をとても誇らしく思った。


《じきゅう走大会》
今日、三四時間目にじきゅう走大会がありました。
さいしょは、十位以内に入れるかなと思っていましたが、
六位でした。とてもうれしかったです。
練習のせいかが出せたなと思いました。




「練習のせいかが出せたな、と思いました」 ・・・・か。


意外に挑戦的で男前の魂を宿しているみーたんに
少々驚いた母ヤッスバーン。(;´▽`A``
↑言い方の問題か?


感慨深く娘のゴールを見届けていると、
素敵マダムがみーたんとの2ショット写真を撮ってくれた。

あまりに母が感慨深く、抱きしめるもんだから、
逃げ腰のみーたん。
(失礼なヤツめ( ̄ー ̄)(笑))




ともあれ、みーたん、よく頑張った!

頑張る君は、素晴らしいぞ!


よし!母さんも、頑張ろう!!!
最高の1日を、ありがとう!







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