娘さんから届いたメールは、
きっと
シェフからのメッセージなのかも
しれません。

彼女のメールには
こう記されていました。

「3日間、全てお父さんに会いに来てくれて、
本当にありがとうございました。」

そして

「沢山ブログも書いてくれて…」

と続きました。

ためらう心に
ふたをして、

自分の思うままに
必死に綴ってきた
自分なりの
追悼の儀式が、

初めて
肯定された瞬間でした。

「きょうはお母さんとおばあちゃんと
3人で、
涙を流しながら、
全てを読ませて頂きました。」

この言葉に、
私は、
シェフの全てを、

人間・前川定徳を、

発信し続けることを、
許された気がしました。

「私のお父さん、
こんなに沢山の人から慕われ、
愛されていたんだなって
改めて思いました。」

彼女の発する文面は
父に対する敬意に
あふれていました。


「まだ現実を
受け止められずにいますが、
もうメソメソしないって
決めました!」

前を向いて歩くことを決心した
彼女のメールに、

私は、
悲しみの中にも、
光り輝く
未来への源流を
見た気がしました。


そしてそこには、
父と娘が交わした
最後の約束が
記されていました。

【次へ続く…】

いよいよこの日が
来てしまいました。


【追悼】
鹿児島サンロイヤルホテル
統括総料理長
故・前川定徳氏を偲んで。


最終章ファイナル。

ここまで
お付き合い頂いた皆様、
本当にありがとうございました。

この場所には、
これまでにない
たくさんの方に
ご訪問頂いています。

それは
前川シェフの
生前積んできた徳の数。

そう信じてやみません。

ファイナルを迎える今日は、
奇しくも
前川シェフの亡くなった日から数えて、
ちょうど7日目を迎えます。


初七日です。


正直、
こんなに長く綴り続けることが
できるなんて
思ってもいませんでした。


でも、書きたい衝動を
ここ7日間
抑えることはできませんでした。


初七日は
故人が三途の川のほとりに
到着する日とされています。


シェフが三途の川のほとりを目指し
歩く中、

私は
シェフとの関わりを
持ち続けたい一心で
書き続けました。

でも、
いよいよ別れを告げるときが
来たのかもしれません。

シェフ、
そちらはどんな様子ですか?

もうほとりには到着されましたか?


きょうは、

目の前の三途の川が

激流か
急流か
緩流か

そのいずれを渡るかが、
お裁きで決まる
大切な日。


最終章の幕が降りる頃、
きっとシェフは
穏やかに流れる
三途の川を
渡り始めるのではないか、

そんな気がしてなりません。

きょうも精一杯、
心を込めて
綴らせていただきます。


どうぞよろしくお願い致します。


【最終章ファイナルへ続く・・・・】