娘さんから届いたメールは、
きっと
シェフからのメッセージなのかも
しれません。

彼女のメールには
こう記されていました。

「3日間、全てお父さんに会いに来てくれて、
本当にありがとうございました。」

そして

「沢山ブログも書いてくれて…」

と続きました。

ためらう心に
ふたをして、

自分の思うままに
必死に綴ってきた
自分なりの
追悼の儀式が、

初めて
肯定された瞬間でした。

「きょうはお母さんとおばあちゃんと
3人で、
涙を流しながら、
全てを読ませて頂きました。」

この言葉に、
私は、
シェフの全てを、

人間・前川定徳を、

発信し続けることを、
許された気がしました。

「私のお父さん、
こんなに沢山の人から慕われ、
愛されていたんだなって
改めて思いました。」

彼女の発する文面は
父に対する敬意に
あふれていました。


「まだ現実を
受け止められずにいますが、
もうメソメソしないって
決めました!」

前を向いて歩くことを決心した
彼女のメールに、

私は、
悲しみの中にも、
光り輝く
未来への源流を
見た気がしました。


そしてそこには、
父と娘が交わした
最後の約束が
記されていました。

【次へ続く…】