午後4時。
長女カノ吉と長男タイ兄が
続けざまに帰宅しました。
長女カノ吉は1時間後に
スポーツ少年団が始まります。
着替えを済ませた彼女は
もうキッチンで包丁を握っていました。
長男タイ兄と
鍋をふっていました。
『あたし、時間が無いから、先に作らせて！』
そう言って
黙々と調理を始めました。
野菜炒めとスクランブルエッグ。
喋る時間も惜しいのでしょう。
こんなに静かな兄弟の姿、
初めてでした。
作り終えた彼女はスポーツ少年団へ。
バトンは長男タイ兄に引き継がれました。
シチューと焼きそばを作るそうです。
しばらくすると
次男セーマン4歳も
加勢を始めました。
たまねぎを切るセーマン。
たまねぎが目にしみて、
涙が出てきました。
それでも、切り続けました。
子供達みんなの
健気な姿に
母ヤスヨも、
涙が出ました。
これからお誕生会が始まります。
成長したなぁ。
我が子たち。
そりゃ
母も年をとるはずです。
ありがとう。
もうその姿が、
一番のお誕生日プレゼントだよ。
本当にありがとう。