先日、高速バスの車中で、ある映画を見ました。
鹿児島から福岡まで向かっていた私は、
3時間にも及ぶ移動時間を、
睡眠にあてようか、読書にあてようか、
迷っていました。。。。
このところ睡眠不足が続いていた私は、
本を開く気力さえも、持ち合わせていなかったらしく、
意識が徐々に遠のく中、、、
バスの中央に構えたテレビ画面に、
うっすらと映えるタイトルを、力なく半眼でとらえていました。
『おとうと』…制作2010年・山田洋次監督
夫を亡くし、女手一つで、娘を育てる姉と、その弟の物語。
いつまでも定職につかず、酒癖の悪い弟は、親戚中の鼻つまみ者、、、、
何度もその素行に裏切られながらも、唯一、姉だけは、弟を気遣い、世話を焼き続ける。。。
しかし、ついに、姉も、弟に三行半を突きつける…
その時、おとうとは…。。。
ご覧になった方も多いでしょうが、私は、この時、初めて出会ったのです。。。「おとうと」と。。。
その映画は、姉の一人娘、つまり、弟をおじさんにもつ、姪子の静かな語りで始まりました。
自分の名付け親である、母の弟・おじさんに、親近感を抱く一方で、そのだらしなさから、母親を苦しめるおじさんに、苛立ち、嫌悪感が渦巻くように、展開されていきます。。。。
弟と決別した姉のもとに、弟の病を知らせる一本の電話。
余命わずかというその知らせは、姉の心を大きく激しく揺さぶるのです。。。。
狭い病室に、ベットを並べる姉と弟。
動くことさえもままならない弟のサインを、いつでもキャッチできるようにと、お互いの手と手をリボンでつなぐ姉と弟。。。。
リボンを目にして、大好きな姉とつながっていることへの安心感に、力なく、そして、うれしそうに微笑む弟。。。
病を聞き、駆けつけた姪っ子に向けた、病床からの渾身のVサイン。。。。
そんな弟に、看護士さんが耳元で囁くのです。。。
『よくがんばったね、、、もう、がんばらなくてもいいんだよ・・・』と。。。
その言葉を聞いた弟は、静かにほほえみ、
Vサインをすることを、やめたのです。。。。
それから、弟が目を開けることはありませんでした。。
生き方はどうであれ、弟は、与えられた命を精一杯生きて、、、、
たとえ、病に蝕まれても、最後まで、自分らしい自分を、みんなに覚えていてもらいたくて、、、
いつも無理しなかった弟が、最後の最後で、無理していた
Vサイン。。。
私にも、弟が一人います。。。
厳密に表現すると、弟が一人いました。。。。
自分の夢を追いかけて、家を飛び出し、
夢に立ちはだかる障害は、立ち向かえても、
病という壁を乗り越えることのできなかった弟。
意識不明の二日間。。。。
あんたも、無理してたんだね。。。
あのとき、あの瞬間、楽になったのかもしれないね。。。
眠たくて、うつろになっていたはずの私の目は、映画のせいか、思い出のせいか、、、熱いものに覆われ、もう使いものにならなくなっていました。。。
ねぇ、、、、弟よ。。。。
あんたに、なんにもしてあげられなかったって、
親は悔やんでる。。。。
苦しかったのに、、、力になってあげられなかったって…。。。
でもさ、今、やっと楽になったんだよね。。。
天国で、やっと、苦から楽へと、開放されたんだよね…。
きっとそれを伝えるために、この映画を私に見せたんでしょ?
わかった、、、私が、両親に伝えておくよ。。。
これでよかったんだって。。。。
私らも、今、生きている、この命いっぱいに、生きてやる!!
そんな気概を持って、毎日大切に過ごしていきたいと思います。。。。
そして、いろんな色の花を心に咲かせて、力強い未来を、築いていく責任を、全うしたいと思います。。。。
少なくとも、私には、5つの魂を預かりました。。。
この魂に、種をまき、肥やしを与え、根腐れしないよう厳しい自然にもさらし、、、
そして、強く、たくましく、しなやかに、育んでいけたらな…と思うのです。。。
そんなことを考えていると、目を腫らしている場合じゃなくなるのです。。。。
大きく、目を見開いて、まっすぐ前を見て、前に進むのみ。。。
よし!明日から12月!
年の瀬師走を、師に負けないくらい、走るぞーー!!
きょうも最後までご精読ありがとうございました!
育男育女のみなさまに心よりエールとリスペクトを捧げます!
鹿児島から福岡まで向かっていた私は、
3時間にも及ぶ移動時間を、
睡眠にあてようか、読書にあてようか、
迷っていました。。。。
このところ睡眠不足が続いていた私は、
本を開く気力さえも、持ち合わせていなかったらしく、
意識が徐々に遠のく中、、、
バスの中央に構えたテレビ画面に、
うっすらと映えるタイトルを、力なく半眼でとらえていました。
『おとうと』…制作2010年・山田洋次監督
夫を亡くし、女手一つで、娘を育てる姉と、その弟の物語。
いつまでも定職につかず、酒癖の悪い弟は、親戚中の鼻つまみ者、、、、
何度もその素行に裏切られながらも、唯一、姉だけは、弟を気遣い、世話を焼き続ける。。。
しかし、ついに、姉も、弟に三行半を突きつける…
その時、おとうとは…。。。
ご覧になった方も多いでしょうが、私は、この時、初めて出会ったのです。。。「おとうと」と。。。
その映画は、姉の一人娘、つまり、弟をおじさんにもつ、姪子の静かな語りで始まりました。
自分の名付け親である、母の弟・おじさんに、親近感を抱く一方で、そのだらしなさから、母親を苦しめるおじさんに、苛立ち、嫌悪感が渦巻くように、展開されていきます。。。。
弟と決別した姉のもとに、弟の病を知らせる一本の電話。
余命わずかというその知らせは、姉の心を大きく激しく揺さぶるのです。。。。
狭い病室に、ベットを並べる姉と弟。
動くことさえもままならない弟のサインを、いつでもキャッチできるようにと、お互いの手と手をリボンでつなぐ姉と弟。。。。
リボンを目にして、大好きな姉とつながっていることへの安心感に、力なく、そして、うれしそうに微笑む弟。。。
病を聞き、駆けつけた姪っ子に向けた、病床からの渾身のVサイン。。。。
そんな弟に、看護士さんが耳元で囁くのです。。。
『よくがんばったね、、、もう、がんばらなくてもいいんだよ・・・』と。。。
その言葉を聞いた弟は、静かにほほえみ、
Vサインをすることを、やめたのです。。。。
それから、弟が目を開けることはありませんでした。。
生き方はどうであれ、弟は、与えられた命を精一杯生きて、、、、
たとえ、病に蝕まれても、最後まで、自分らしい自分を、みんなに覚えていてもらいたくて、、、
いつも無理しなかった弟が、最後の最後で、無理していた
Vサイン。。。
私にも、弟が一人います。。。
厳密に表現すると、弟が一人いました。。。。
自分の夢を追いかけて、家を飛び出し、
夢に立ちはだかる障害は、立ち向かえても、
病という壁を乗り越えることのできなかった弟。
意識不明の二日間。。。。
あんたも、無理してたんだね。。。
あのとき、あの瞬間、楽になったのかもしれないね。。。
眠たくて、うつろになっていたはずの私の目は、映画のせいか、思い出のせいか、、、熱いものに覆われ、もう使いものにならなくなっていました。。。
ねぇ、、、、弟よ。。。。
あんたに、なんにもしてあげられなかったって、
親は悔やんでる。。。。
苦しかったのに、、、力になってあげられなかったって…。。。
でもさ、今、やっと楽になったんだよね。。。
天国で、やっと、苦から楽へと、開放されたんだよね…。
きっとそれを伝えるために、この映画を私に見せたんでしょ?
わかった、、、私が、両親に伝えておくよ。。。
これでよかったんだって。。。。
私らも、今、生きている、この命いっぱいに、生きてやる!!
そんな気概を持って、毎日大切に過ごしていきたいと思います。。。。
そして、いろんな色の花を心に咲かせて、力強い未来を、築いていく責任を、全うしたいと思います。。。。
少なくとも、私には、5つの魂を預かりました。。。
この魂に、種をまき、肥やしを与え、根腐れしないよう厳しい自然にもさらし、、、
そして、強く、たくましく、しなやかに、育んでいけたらな…と思うのです。。。
そんなことを考えていると、目を腫らしている場合じゃなくなるのです。。。。
大きく、目を見開いて、まっすぐ前を見て、前に進むのみ。。。
よし!明日から12月!
年の瀬師走を、師に負けないくらい、走るぞーー!!
きょうも最後までご精読ありがとうございました!
育男育女のみなさまに心よりエールとリスペクトを捧げます!