って、仰々しいタイトルだけど、今回は子供の遊び歌です。
以前、我が家で夕食前に、奥さんが子どもの時にマイブームだったという、次のような歌を息子に教えていた。
ぶるん ぶるん ぶるん はらちりがらとろぶる
おろいりけれのろまらわらりりにり
のろばらららがらさらいりたらよろ
ぶるん ぶるん ぶるん はらちりがらとろぶる
メロディは言わずとしれた「ぶんぶんぶん」である。この全ての歌詞に、母音が同じ「らりるれろ」を一つ一つくっつけるのである(「ん」だけはつけない)。仮にこれを「らりる言語」と名づけることにする。
らりる言語は、やってみると意外にむずかしい。音楽的に言うと、四分音符だった歌詞を八分音符2つに分解し歌わなければならない。四分音符ならまだいいが、元が八分音符だと十六分音符にして歌詞を歌わなければならないので、上記の2~3行目など、まさに早口言葉である。
これを、夕食前に、息子といっしょにぼくもちょっと歌ってみたが、こんがらがってすぐにやめてしまった。ところが夕食の時、奥さんと息子は「いりたらだらきりまらする」と言って、その後の会話は、ずっとらりる言語で会話しているのである。ぼくにはその速さから内容はさっぱり聞き取れなかった。子供の頭の柔軟性に驚くと共に、自分の頭の固さも再認識した。
考えてみると、音楽では楽譜が言語と言えるが、これは、5~6年練習しても右手と左手を別々に練習している子と、1~2年で初めから両手で練習し始める子がいるように、「初見能力」は人によって異なる。
※ちなみにぼくは右手左手組だった。しかし、大学でバンド活動をしていたときに、コード奏を学び、そこから初見以上に楽に早く伴奏することを学んだ。楽譜言語をコード言語という別のもので代用したってこと?
これは英語でも言えるかもしれない。ぼくのように、相手の言ってる英語を「主語は何、動詞が何、目的語は・・・」などと考えている者は、言語習得には不向きなのかも。
※ただ、その英語へのコンプレックスを糧にして、タイ語習得には力を入れたら、ちゃんとなんとかなったけどね。
現在の指導要領のポイントには、筆頭に「言語活動の充実」が掲げられている。国語を始め、各教科でも記録・説明・批評・論述・討論などの学習を充実することを求められている。しかし、その合間には、こういう言葉遊びも有効なのでは?と思った週末であった。
その夜、息子は、らりる言語で寝言を言っていた・・・。(これほんと!)