スマホを落とした。
コンパウンドを出て、750mのところで。
気づいて戻ったときにはすでになかった。
警察に届けようと思ったが、日本と違ってサウジの警察には遺失物届のような場所はないそうで、そもそもサウジには落とし物をどうにかして本人に返すシステムはないという。
なぜ、そこで落としたかわかったかというと、750m地点の銀行前でスマホを操作し、そこから自転車で走りだした途端、後ろから来たトラックの運ちゃんが、アラビア語で何かを言ったからだ。
何だろうと思いつつ、トラックはすぐ行ってしまったので、そのままコンパウンドに帰ってしまったのだ。
その後、銀行は休みだったので、周りの店舗を一軒一軒聞いて回ったが、知らないと言う。
家に戻り、Gマップの共有位置情報を確認してみると、ここから400mのホテル内にあるようだ。ただし、電源は切れており、落とした時刻での表示となっているので、拾い主がホテルに持ち込んで電源を切ったのか、位置情報の誤差でまだ落とした近くで車に踏まれた状態で転がってるのか、わからない。
落としたのが夕方で、暗くなってきたので、翌日朝、もう一度、今度は連絡先を書いた紙を持って、一軒一軒回った。ホテルにも行ってみた。銀行の宿直さんにも聞いてみた。でもわからない。
その日の夕方、もう一度落とした時刻に探し、翌日昼、平日の銀行に行き、一応連絡先を渡してきた。
翌日になってもまったく音沙汰がないので、とうとうオールリセット(データ消去)の信号を送った。
おそらく壊れてて生きていないだろうが、もし電源が入ったとしたらデータは消えることだろう。
そして翌日、英語が堪能な友人についていってもらいモバイルショップに出かけた。
同じ番号で再発行できるかが最大のポイントである。
サウジでは、モバイル番号と、身分証明やコロナワクチン接種などの情報が詰まった「タワッカルナ」アプリが紐づいており、空港などはもちろん、モールへ入る時にも提示を求められる。
交通違反をした場合も、違反金払い込み指示がモバイルに来て、モバイルですぐに振り込むというくらいだ。
銀行口座も紐づいてるし、番号が変わるとどうしたらいいか困ってしまう…と思ったら、ショップの方は、ささっと処理してくれ、ものの2分で同じ番号のSIMを再発行してくれた。手数料はたったの800円だった。
SIMを入れるスマホは、古いのをまだ持っていたのでなんとかなった。
買って一年たたないくらいのお気に入りのスマホは、こうしてお亡くなりになった。
残念なのは、ここ2,3週間で撮った写真が回収できなかったこと。
あと2週間で一時帰国だ。同じ機種のスマホを買わなくっちゃ。