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 僕は、サウジアラビアで働くことになった。

 サウジを内側から見たその様々な「魅力」の記録第21弾

 今回は「ホフーフ旅行編その2」。旅行当日朝、列車の座席はもう空いてないと、駅員さんに切符を売ってもらえず、途方に暮れて座り込んでしまった僕と奥さん。その続きです。

 

 15分ほどもたたずんでいただろうか。(※座っている場合も「たたずむ」を使っていいようです。)

 あまりにもそのしょげぶりが悲惨だったからだろうか、切符売り場の駅員さんが声をかけてきた。

 

駅員「席は・・・・・・どうだ?」(英語が聞き取れず、席のことで何かを言ってるようだとしかわからない。)

僕 「今日の席? 買えるの?」

駅員「イエス。」

僕 「売ってくれェ~!!!」

 

 と、いうことで、なぜか?買えることになった。

「なーんだ、買えるんじゃないか。」と、駅員さんを“売り渋った意地悪な奴”と思いつつ、もらった切符(A4用紙印刷)を見ると、座席欄が“空き待ち”と書いてある。席がないのか?

 駅員さんに聞くと、「好きなとこに座れ」という。

「え、どういうこと? 満員だから座るとこがないんじゃないの?」という疑問が浮かびはしたが、そんな複雑なこと?は英語で言えず、すでに列車の出発時刻が迫っているとのことで、すぐ移動しろという指示に従った。

 

 改札というかセキュリティというか、けっこう厳重な空港のようなゲートを通り、待合室へ入った。しばし、列車を待つ。待合室へは30分前まで入れず、ホームへは案内があるまで行けないようになっているようだ。

 しかし、出発時刻が迫っているにもかかわらず、待合室の人数はまばらだ。予約で満員のはずなのに? どこか他に待合室があるのだろうか?

 

 そんな疑問を感じつつも、旅行が無事スタートできたことに、奥さんと喜び合っていると、ホームへのドアが開けられた。

 僕らはホームへ移動し、4号車に乗り込み、一番隅に座った。車内はとてもきれいだった。

 乗ってみると、なんと4号車には、僕ら以外に8人しか乗っていなかった。他の車両も見て回ってみたが、同じような人数。どうも、コロナのために1車両の乗員上限を2割に抑えているようだ。ということは、切符を売ってくれた駅員さんは、意地悪ではなく、2割制限の規則を破って特別に売ってくれたんだ。ありがたやありがたや。(疑ってごめんなさい!)

 

 車両には、お祈りのためのスペースをとった車両もあった。そこで寝ている人もいたが、厳格なイスラム教でこれはだめだろうと、イスラム教でない僕が憤っていた。

 他にも、この車両の前に食堂車もあった。

 

 列車旅の楽しみは、車窓からの景色だ。ビデオをもって景色をとろうと楽しみにしていたら、なんと全ての窓がすりガラスで、景色が見られないようになっているではないか。サウジの暑い日差しを遮るためか? 砂漠が続く変化のない景色をサウジ民は別に見たくはないのだろう。昨年まで観光客のいなかった国だから仕方ないのかもしれないが・・・。非常に残念であった。

 

 2時間強でホフーフ駅に着いた。

(サウジでは女性はアバヤを着なければならないので奥さんも着ています。)

(※現在は外国人は自由になりましたが、まだ着ている方がほとんどです。)

 

 あと1時間強で終点ダンマームに行けるが、僕らはここで降り、明後日朝、ダンマームに向かい、その夜、折り返しリヤドに帰る予定だ。

 

 しかし・・・。思うようにならないのが、ここサウジなのである・・・。(つづく)