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 僕は、サウジアラビアで働くことになった。

 サウジを内側から見たその様々な「魅力」の記録第15弾

 今回は一時帰国中の「自主隔離編」

 

 前回、入国の際の日本のきびし~~~いチェック体制に、危うく映画「ターミナル」の主人公になるところだった体験を書いた。

 今回は、帰国者が2週間行わなければならない日本のゆるゆる?の「自主隔離」について書こう。

 

 入国後、僕は、家族が迎えに来てくれて自宅へ直接向かうことができたが、公共交通機関を一切使ってはいけないというルールのもと、そうでない人はどうするのか?

 一つは、自宅までレンタカーで帰る方法。うちの奥さんが1月末に帰国したときは成田から自宅まで利用した(乗り捨て契約)。3万円かかったそう。

 もう一つは、紹介されたホテルで2週間待機。これは自腹であるが、危険区域から帰国した人は3日間指定ホテルでの待機が義務付けられており、これは一部無料?らしい。

 

 帰国者は、自主隔離中の2週間、グーグルマップの位置情報をONにすることと、以下の2つのアプリを入れておかなければならない。

健康居所確認アプリ(MySOS)・・・毎日複数回の現在地報告。これはクリックするだけ。これ以外に毎日一回、10秒ほど顔と背景を映すよう指示する自動ビデオ通話がある。さらに、僕の場合8日目と10日目(今日)には有人ビデオ通話もあった。電話に出ると相手の顔は見えないが、こちらの顔は見えており、一言二言相手と会話する(もしかしたらもっと電話がかかっていたのかもしれないが気づかなかっただけなのかも?)

接触確認アプリ(COCOA)・・・これは、ブルートゥースをONにしておけばいいだけ。特に操作の必要はなし。

 ※つい最近までは位置情報確認アプリ(OEL)ってのもあったんだけど、MySOSアプリにその機能がついて、割愛されることになった。

 ※グーグルマップは、位置情報が「タイムライン」という履歴として残るので、陽性になったときその機能を利用するだけで、普段の位置情報はMySOSで確認される。

 

 これだけの対策に感心しつつ「実際の行動範囲は?」と、空港の担当職員に聞いてみると、「コンビニなどは行ってもよい」とか、けっこう出歩いてもいいみたいなニュアンスの答えで驚いた。

「じゃあ、スーパーは?」と聞くと、「とにかく密になる場所は避けてください」って言われた。

「じゃあ、歯医者はどう?」って聞くと、迷いながら「アプリで質問してください」との回答だった。

 

 ※サウジの「タワッカルナ」アプリは写真付・個人番号付で、接触確認アプリ「タバーウド」と関連付けられ、モールやレストラン、公共施設などに入る時には画面を見せなければならない。陽性者に接触してなければ緑色画面だが、接触者は黄色や赤色になり、施設に入れてもらえない。だから、おそらく成人はすべてこのアプリを入れている(でないと店に入れない)。日本はここまでやらないから、どんどん感染者が増えるんだろうな。また、このアプリにはワクチンを何回打ったとかの情報など、他にもいろいろな機能が組み込まれている。

 

 日本は、書式がそろった陰性証明書を提出しさえすればOK、アプリを入れさえすればOKなど、徹底してそれらは行われるが、その後、形だけ?の自主隔離は甘い感じがする。

 日本人の大半は守るのだろうが、その“日本人気質”に頼ってしまって、サウジの「タワッカルナ」のような徹底した対策は取られていないのだ(ウィルスをばらまくのは一部の“日本人気質”ではない人?)

 

 まあ、でも、僕もあと3日で隔離が明ける。そしたら息子と映画にでも行こうかな? もちろんマスクを二重にしてね。